こんばんは。林修ナイトの時間です。
「林修先生の今やる!ハイスクール」のスペシャルのダイジェストです。(1)のつづきです。
茂木健一郎講師の講義メモです。
茂木健一郎が教える「できる脳の作り方講座」講義メモ
興味のあったところだけの「つまみ食い」で記録しておきます。
1.前頭葉を鍛えよう
前頭葉について
前頭葉が発達している人=集中力が高い人
集中力が桁外れに高い有名人の例は、
1)宮崎駿
茂木「すべてのコマの絵コンテを描いている。全部の構図と、登場人物がどこにいてどういう表情なのか、全部宮崎さんが描いている」
2)羽生善治
茂木「羽生さんは車の運転できないんだそうです。どんなところでも将棋のことを考え始めると将棋の盤が頭の中にバッと出て、運転ができないんだとおっしゃってました。それぐらい集中している」
前頭葉が発達している人は、集中力を極限にまで高める状態を瞬時に作る。
キーワードは「フロー」
「フロー」状態とは、最高に集中している状態のこと。
- スピードスケートで金メダルを獲った清水宏保さんいわく、世界新記録が出るときは流している感覚
- ウサイン・ボルト選手の世界記録時の映像(2009年ベルリン世界陸上男子100m決勝)
→非常に自然に走っている。無駄な力が抜けている。全然必死でない。これがフロー状態 - 林:入試は全く緊張しなかった
リラックスしているが集中している状態。それが「フロー」
日常生活の中で前頭葉を上手に鍛える方法は
前頭葉(集中力)は鍛えることができる。
- 脳科学的にみると、前頭葉は瞬間的に集中できる。
- 「今でしょ!」は前頭葉を鍛えるキャッチフレーズとして最高
林「先生がこっからずーっとそういうふうに全国におっしゃってくださると、(流行語大賞)まだ巻き返せるかもしれないですね」
茂木「倍返しに。倍返しに倍返ししますね」
トシ「すごいね。流行語大好きですね茂木先生」
「思い立ったらすぐ行動」が前頭葉を鍛える大事なポイント
前頭葉の鍛え方
脳科学的にいい場所は「居間でしょ!」
前頭葉の集中回路は、静かな環境よりは、居間のようなノイズの多い環境の方が、より鍛えられる。一種の負荷トレーニング。
林「最近は僕テレビつけっ放しにして仕事することが多いんで。まあビデオですね。僕の場合はいつも相棒を流しっ放しにするんで」
茂木「いまで、居間でね」
林「はい。ほんとに居間で」
トシ「誘い水がすごいですね。とにかく言わせよう言わせよう。けっこう言いましたよもう林先生」
居間と同じ効果が出せるトレーニング
- 右手で鼻をつかみ、左手で右耳をつかむ
- 離して拍手
- 左手で鼻 右手で左耳
- 拍手
- くり返し
失敗している時こそ、前頭葉が鍛えられている証拠
慣れてきたら、
- 手拍子を2回
- スピードアップ
2.ドーパミンを出そう
ドーパミンとは
簡単に言うと、脳を活性化させる物質。世間で言うハングリー精神。
ドーパミンの働きがよくて大成功した著名人=リスクを取って今まで誰もやっていないようなことをやった人。
- イチロー
- 坂本龍馬
ドーパミンはどういうときに出るか
ホームとアウェーで言えば、「アウェー」。ドーパミンは人生のアウェー=自分がまだ慣れていない状況で出る。
茂木「林君の場合だともうほんとに、先生としては素晴らしい実績を積み上げた中で、今年もうテレビ出まくってますよね。これ、アウェーだったはずなんですよね」
林「そうですね。完全にアウェーでした」
茂木「この期間は、かなりドーパミンが出てたはず、なんですが」
林「確かに、ほんとに最初の数回はそうだったかもしれない」
ドーパミンは初めてのことが好き
茂木「変な話、林君、キスなんかもそうです。ファーストキス覚えてらっしゃいますか。どこだったか」
林「あー覚えてますね。はい」
茂木「ドーパミン出ませんでしたか」
林「それは測定してないんでわかんないですけど。まあたぶん出てたんじゃないでしょうかね」
トシ「でどこだったんですか初めての場所って」
林「あの、僕の部屋ですね」
トシ「当時付き合ってた彼女と」
林「はい」
茂木「やっぱり、計画立てて今日はここまでとか」
林「そうですね。その日はキスまでって目標でしたね」
茂木「最初のキスって覚えてるでしょ。非常に細かいとこまで覚えてます。当時の風景とか、その場のなんか空気みたいなもの。これがドーパミンの力ってことです。2回目からは覚えてないでしょ」
- 脳が活性化しているときの記憶は強く残る
- 新しいこと、サプライズが脳のいちばんの栄養
ドーパミンを出すための簡単な方法
たとえば、
- 電車を降りる場所をいつもの一駅前にする
- 通勤通学をいつもと違うルートにする
林「僕それ好きでよくやったんですよ。1個前で降りて歩くのすごい好きで、よくやりましたね」
茂木「いつぐらいですか」
林「それはもう20代30代」
茂木「やはりほら、若いときですよね。林君はやっぱり若いときかなりドーパミンが良い脳だったと思いますよ。でもこれもったいないですよだからドーパミン、ちょっともうちょっと使って。いつ使うんですかドーパミン」
トシ「恐ろしいなもう。え?!」
林「はい。あの、い、い、今です」
茂木「ほんとすいませんね」
Break:茂木健一郎が教える脳科学あるある
自分に自信がない男ほど美人を好きになる!?
男性が美人を好きになる理由
- 美人コンテストの理論=自分の基準でなく、多くの人の基準(=美人コンテストでの順位)に惹かれる
- トロフィーワイフ=競争率の高い美人を妻にすることは男性の社会的な力の象徴と思うこと
- 「競争社会で自分のステータスを示すため」という説
3.脳の注意力を鍛えよう
人間の注意力はきわめて低い
研究で「絶望的なぐらいダメ」と分かっている。
映像で注意力のテスト
次の映像の手品師の手品のタネを当てる。
※知らずに見る方が面白いと思うので、ネタばらしはしません。茂木さんがまたどこかの番組でやりそうです。
人間の注意力のいい加減さ
1990年代から、ハーバード大学の研究者らが研究を始めてわかってきた。人間って見ているようでまったく見ていない。
<映像>地図を手に道を尋ねる人が、途中で入れ替わる
気づく人の方が少ない。
脳の注意力を鍛える
セレンディピティ(偶然の幸運)に気づける才能につながる。
ポストイット誕生の例
- 弱い接着剤の使いみち
- 賛美歌を歌っていて、歌集からしおりが落ちた瞬間に気づいた
気づきを求めるには
- リラックスして周辺視野を使う
- ひとつの事に注意を向けすぎていると周りに気づかない
注意力のテスト
収録が始まってから、スタジオの変わったところは?
トシ「ジャケットの色?」
タカ「茂木先生がパーマをあてた」
林修の特殊能力が判明!?
林「僕もジャケットですけどね」
副担任・宇佐美佑果アナウンサーのジャケット
トシ「ですよね。違いますよね」
茂木「前なんの色でした?」
林「ピンクでした」
茂木「間違いないですか」
林「宇佐美さんのことはちゃんといつも見てるんで」
茂木「林君半分合ってるんですよね。というのは、2回着替えてたんです」
林「そうです。一番最初白でしたね」
茂木「あれ、そこまで覚えてる」
林「白からピンクに変わったな」
茂木「これはね、ちょっと脳科学的には想定外です。ふつう、これは、特殊能力と言っていいぐらい、非常に素晴らしい記憶力です」
トシ「ていうかどんだけ見てんですか」
タカ「すげぇ狙ってるんじゃないですか」
林「いやいや。違いますよ。誤解を招く発言はやめてください」
証拠映像
宇佐美副担任のジャケット
- 番組冒頭から15問テストまでは白
- テストからこの講義の前までピンク
- この講義では黒
タカ「これは特別な思い入れがありますよ」
林「違いますよ」
トシ「茂木先生が変わってたとしたらたぶんわかってないと思いますよ、絶対」
(茂木、ポーズ)
トシ「なんで胸寄せちゃったんですか」
注意力を鍛えるには、日頃から意識して周囲をよく観察することが大事
脳は全体の10%しか使ってない?
林「あとよく、人間の脳はこう10%ぐらいしか使っていないとかって聞くんですけど、そうじゃないって話も聞いて、あれどっちがほんとなんですか?」
茂木「はい。まず事実から言いますと、この脳の細胞ってのは全部めいっぱい使われています。ていうのはもともとね、これってかなりエネルギーを使うんで、10%しか働いてないような贅沢できないんですよ」
茂木「でなんでその10%って話が出てきたかっていうと、脳の中には2つの種類の細胞があります。ニューロンとグリアっていうんですけど、このグリアっていうのが90%なんです。でこいつが何やってるか昔はわかんなかったんです。ニューロンは活動して電気信号を出している。まあ一生懸命働いているのわかるんですけど、グリアの働きはわかんなかったんで、90%は遊んでる、10%しか働いてない、と言われたと」
関連情報
Wikipedia「グリア細胞」より。
神経膠細胞(しんけいこうさいぼう)とも呼ばれ、神経系を構成する神経細胞ではない細胞の総称
神経細胞に対し、以下のような種々の役割を担っている。
- 神経細胞の位置の固定(他の体細胞にとっての結合組織に相当)。
- 神経栄養因子の合成と分泌。
- 髄鞘(ミエリン)の構成要素となる。
- 過剰に放出されたカリウムなどのイオンの再取り込み
- 神経伝達物質を細胞内に回収することで伝達時間を限定させる。
- 血管内皮とともに血液脳関門を形成し、フィルタの役割を果たす
…比較的静的な役割を演じることでシグナル伝達に貢献すると考えられてきたが、近年になって、(略)これまで神経細胞のみが担うとされてきたシグナル伝達等の動的な役割も果たしていることが次々に示されてきている。
感想
「脳科学」という言葉が、ほとんど茂木さんの一人称として使われていました。
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