「他人の空似」というのはあるんだなー、そんな話です。
ハライチ「ハライチ」(2010)
要約:Executive Summary
- 『終末のフール』のハライチっぽさが、くり返し発見されています。
- 厳密には、『終末のフール』がハライチではなく、ハライチが『終末のフール』です。
- ハライチ風に『終末のフール』をダイジェストしてみました。
ワタナベエンターテインメント>アーティスト一覧>ハライチより
くり返される「発見」
ある日こんなツイートがバズっていました。
ハライチだ pic.twitter.com/kODaHHgi5n
— 井上唯 (@yuimr0913) 2018年9月4日
しかしハライチの発見はこれが初めてではありません。
調べてみると、2016年にも同様のツイートがもっとバズっていました。
実家で伊坂幸太郎読んでるんだけど、各章の題のハライチ感で内容が全然入って来ない助けて。 pic.twitter.com/DZdylAgQG9
— ジラムネオ (@dira_menao) 2016年1月3日
探せばこの2つだけでなく、いくつも『終末のフール』のハライチっぽさを報告するツイートがありました。
これが学会の発表なら、「初歩的な質問で大変恐縮ですが」などの持って回った前置きで「先行研究」の存在を指摘されてしまうのが関の山ですが、ネット世間すべてが研究論文とかの世界でもないのでオッケーです。
まとめると、古来いろんなところでいろんな人が同じように『終末のフール』のハライチ性を発見し、そして発信しているということです。
それでいいと思います。
厳密には、ハライチが『終末のフール』
ネット世間では「ハライチみたい」という言いぐさが多数派ですが、時系列上の事実関係からすれば、『終末のフール』が先です。
- 『終末のフール』の単行本刊行は2006年、初出は2004~2005年の「小説すばる」誌です。(文庫版より)
- 一方、ワタナベコメディスクール第2期入学をハライチの結成時点とすれば、2005年です。(参考:we-school.net、m1-gp.com)
それでも微妙に重なってるヤーツ。
ハライチ風『終末のフール』ダイジェスト(1)読んでない人バージョン
『終末のフール』を読んでいない人のために、読んでいない私があらすじを要約してみました。
少しだけこちらを参考にしました。
いきなり終わっちゃったね/あっつ、このシールあつっ/いやー、やっぱ籠城するとビールが美味いなー/クマなのかな、この子はね、うん/手編みのセーターおもっ、手編みだけで重いのにさらに鋼鉄/プラネタリウム/おまえら今日は夜通し稽古だからな帰さねーぞ/ポール、ミスチルカバーしちゃった
— Tsuyoshi Q Hayashi (@TsuyoQ) 2018年9月4日
終末のフール
→終わってますね。なんかぼーっとしちゃってね。
太陽のシール
→何この、やけにギラギラしたシール。
籠城のビール
→開けちゃいますよ冷蔵庫。うわっ!どっさりじゃないですか。いつも入ってるんですか?
冬眠のガール
→爆睡ですね。全然起きませんけど。クマかな。クマなのかな。
鋼鉄のウール
→これなんかは寒い季節にぴったりですよ。手に取ると、ふっかふかのようで、重っ!
天体のヨール
→さすがに暗くなるとヨール見えますね。夜だけに。
演劇のオール
→え、朝までですか?朝まで演劇ですか?
深海のポール
→深い海の底にあら?なんですかね。あそこに何か立ってますね。
ハライチ風『終末のフール』ダイジェスト(2)読んだ人バージョン
読むとこんな感じですかね。
終末のフール
「ずいぶんあからさまにいましたねえ」
「馬鹿でもいいじゃないですか」
「そうか」
太陽のシール
沈み掛けの太陽は、綺麗な円形をしていて、空に貼りついたシールのように鮮やかだった。
籠城のビール
ビールで乾杯かよ
冬眠のガール
「それから、あなた、冬眠するって聞いたわ」
鋼鉄のウール
不思議なもので、苗場さんの外見は、まさに鋼鉄を思わせる堅牢強固な印象があるし、
天体のヨール
「夜だよ、夜、ヨール、ヨール」
演劇のオール
「演劇とは、人生を漕ぐオールのようなものだ」
通訳の訳し間違いだった、とわたしは踏んでいる。
深海のポール
ここは深海だよ、
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