こんばんは。林修ナイトの時間です。
「あすなろラボ」での林修さんの授業の番組内容をテキストにしました。(2)からのつづきです。
質問への回答が続いています。
ケンカの絶えない兄弟への接し方
「はいどうぞ」
生徒「いまうち、年子の男の子なんですね。えーと小学校4年生と、小学校3年生なんですけど、よくそんなにあるねっていうぐらい、毎秒ケンカをするんです」「一緒だ」「どうしましょうか?」
「基本的には放っときゃいいですね」
生徒「放っといていいんですか?」
「まよっぽどその、いじめ方が陰湿だとか、ケンカの仕方でこう見ててちょっと怪我するとかってことがなければ」
生徒「もうほんとね先生うちに来てほしいぐらいです。ほんとね」
「でも、ケンカもしないでこうやって背中背けてゲームやってる兄弟よりよっぽど幸せそうに見えますけどね」
「横のぶつかり合いがあるっていうのは、今逆に貴重ですから。ほんとにこうなんか大怪我しそうだとかなんかってとこまでは、一応事情を聞いたりして」
生徒「なんかそんなにきれいにまとめられるかなっていう。あの現状で。あの、取っ組み合いのケンカとかは、なんか一種のスポーツを見てる感覚で、私は放っとくんです。逆にガーンというのがないように、角張った机とかをこう、主人と、どけながらフォローはするんですけど。こっち(口)が、すごいなんか聞いててこっちも、気分が悪くなるような」
「人として言ってはいけないことを、言わない限りは、そこも言語力の発達に役に立ちますけどね」
生徒「え、あんま怒んない方がいいってことですか?」
「いやあ、口ゲンカ激しくやるってことは、発語ですからね」
生徒「言ってることなんかよくわかんないですけどね。発語のレベルにいってるのかどうかわかんないですけど」
生徒「毎日聞いてるとね、イヤになるよね」
「お母さんシェイクスピア読まれたことあります?」
生徒「絶対ないですね」
「シェイクスピアの魅力って、悪口の魅力ですよ。すごい素敵な悪口がいっぱい載ってて。僕はあんまり本を読むとき線引かないんですけど、学生時代シェイクスピア読んで素敵な悪口全部線引きました。すごいなあと思って。だからその悪口言うってこと自体は、僕はねぇそんなに悪くないと思ってるんですよね」
「それよりもむしろ悪口言うなら、もう少し気の利いた、しゃれたこと言ったらとかね」
生徒「あーなるほどね。なんか初めてシェイクスピアを読んでみたいと思いました。いま」
生徒「でもうちは、娘一人なんで、兄弟ゲンカがしたことがないので、したいみたいで。ぬいぐるみと娘でこうケンカをするんですよ」
生徒「よかったら貸しますけど。たぶん1時間ぐらいで帰ってきそうだけど」
生徒「それだけ必要なんだなって思います」
生徒「もう質問はダメですか」
「はいもうそろそろ…じゃあ最後にしましょう」
勉強でごほうびあげてイイ?
生徒「家庭の教育方針として、正しいかどうかということなんですけれども、私には2人娘がおりまして、4年生2年生なんですけれども、特に下の娘の方が、今度何点取ったらとか、今度100点取ったらなんか買ってとか、これを買ってほしいとかいう提案をしてくるんですね。で私もまた、がんばってほしいときにこの漢字テスト100点だったらごほうびあげるねとか言ってしまう自分があって、それがいいのか悪いのか」
「あのぅ世の中はそういうの非常に嫌いますよね。不純だとかなんとかって。でも…もらえるならもらいたいですよね。僕は、自分の成績をですね、あのぅ、祖父とかなんかに持ってって、おじいちゃんまたテスト1番だったよとかってやったんで、親から成績商人って呼ばれてたんですよ」
「問題なのは元々の関係だと思うんですよ。元々の関係がちゃんとできているところで、そういうごほうびを出せば、それはいい方向に働くし、その関係がよくないのをお金でごまかそうとするのは、子供がそれに気づくんで、変な方向にねじれていくんではないかと。今うかがっているといい関係ができてる中での、ごほうびですから、額によりますよ。ねぇ、今度のテスト100点なら100万だとかって。それはちょっと問題だと思いますけど。適当な、適切な額であれば、と思いますけど」
「いや、ごめんなさい。そろそろ時間…」
最後の質問
生徒「子供を信じてあげなさいってよく言われるんですけれども、どこまで信じてあげて、どこから口出していいのかがわからない、ですけれども」
(チャイム)
「それは…普段見てるお母さんがわからないというのに僕が一度も会ったことのない僕がここで線を引きなさいって、わかるわけないじゃないですか。ですからちょっとお母さん鐘も鳴りかかったぐらいなんで、もうそのままで」
生徒「変な鐘鳴ったよ」
ナレーション)こうして林先生とお母さんの授業は幕を閉じた
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