【リスト】結城登美雄さんの「柳田國男・美しい村」使用記録(オンライン版)

こんにちは。

頼まれもしないのに出典マニアが未解決事例の捜査に動く、ひとりNHKスペシャル「未解決事件」シリーズです。広い意味での迷惑行為としてもおなじみです。

そんな出典マニアが8300字余りを費やして描き出す、地獄絵図でございます。

はじめに:未解決事例・概要

今回出典を捜査するのは、こちらの言葉です。

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※画像は、結城登美雄さん 地元学とは〜そこに生きる人の声を聴く|ベジアナあゆ☆の野菜畑チャンネル(2016/03/31付)より

上のツイートから知った、未解決のレファレンス事例でした。

リンク先を参照すると、こんな回答になっていました。

資料1に収録されている「豆の葉と太陽」という作品の中に「美しき村」という随筆がありますが、「村は住む人のほんの僅かな気持から、美しくもまづくもなるものだといふことを、考へるやうな機会が私には多かった。」という文章はあるものの、お探しの言葉は見当たりませんでした

不穏な展開です。

さっそく調査班を組織し、捜査に着手しました。

資料へのリンク

のちのち活用できるよう、前掲回答での「資料1」へのリンクだけ付けておきます。こちらです。

【2017/08/04 追記】
柳田の「美しき村」の中で、より類似度の高い文章はこちらかと思います。

村を美しくする計畫などゝいふものは有り得ないので、或は良い村が自然に美しく、なつて行くのでは無いかとも思はれる。

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細かな異同は今回不問

よくよく見ると、2つの引用元で「柳田國男の言葉」とされる文言の一部が、若干ですが違っています。

  • 前者(講演スライド)では
    → 美しく「暮らそう」とする
  • 後者(レファレンス事例)では
    → 美しく「生きよう」とする

です。ただしここでは

  1. ひとまず「違っている」という事実のみを押さえ、
  2. 後の作業のあいだ、ちょこっとだけ留意しておくにとどめます。

「重要参考人」浮上

各種キーワードを入れて検索を進めると、捜査線上に一人の人物が浮かび上がってきました。

こちらの方です。

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復興サポート(2011) nhk.or.jpより

結城登美雄(ゆうき・とみお)フリーライター、民俗研究家。

ネットで見つかる「柳田國男の美しい村」用例の元をたどると、そこそこの確率でこちらのお方にゆきあたります。やってみればわかります。

で、浮かび上がってきたのは、この結城登美雄さんが、出典の見つからない「美しい村 by 柳田國男」を講演やらセミナーやらの定番ネタにして、全国あちこちふれ回っている。そんな事実でした。

そこで「重要参考人」として、結城登美雄さんの周辺を重点的に捜査することにしました。

この記事ですること

出典解明のための大事な前段として、結城登美雄さんが「柳田國男の言葉」を使用した実績情報をまとめます。

ネットの検索結果から、結城登美雄さんが柳田の言葉のていで、

美しい村など
はじめからあったわけではない
美しく暮らそうという
村人がいて
美しい村になるのである

柳田國男

を使っていることが確認できる事例を、できる限り漏らさずリストアップします。くり返しますと、事例同士での文言の細かな違いは問題にしません。しても後回しです。

結城登美雄さんによる、柳田國男「美しい村」使用史

これから綴るのは、結城登美雄さん1人に限定した、さかのぼり「柳田國男の美しい村」使用の歴史です。

結城登美雄さんが柳田國男の言葉として「美しい村など(後略)」を使ったと認められる事例を、日時の新しい順に淡々と並べていきます。

宮本常一にならったスタイルです。ウソです。

17部の「地獄絵図」

2010~2016年の計17回分をオンラインで確認できました。年ごとの内訳と場所は次のとおりです。

  • 2016年:2回(仙台市・東京都千代田区) ※7月まで
  • 2015年:2回(福島県川内村×2)※NHK総合で放送
  • 2014年:1回(東京都港区)
  • 2013年:3回(仙台市・仙台市・※Eテレ番組収録)
  • 2012年:3回(仙台市・千葉県鴨川市・東京都千代田区)
  • 2011年:3回(岩手県大槌町・※雑誌インタビュー・愛知県豊田市)
  • 2010年:3回(※ブログ記事×2・秋田県由利本荘市)
<おことわり>

なお、記載にある事実関係の正確さは保証しません。

すべて元サイトの記述に依存した情報ですので、「その記述どおりならば」というのが暗黙の前提です。

【閲覧注意!】

あくまで出典マニアからのもの言いではございますが、ここから先は丸木位里・丸木俊が生涯描きつづけた「原爆の図」に匹敵する地獄絵図です。

合計17事例、そのつもりでご堪能ください。

2016年:2回 ※7月まで

講座「東北の風土を生きる人々」(仙台市)

講座「東北の風土を生きる人々」
@東北大学大学院環境科学研究科 本館2階大講義室
(4月23日)

↑出典:東北の風土を生きる人々|tamaki3.jp(2016/02/29付)

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「美しい村など
はじめからあったわけではない
美しく暮らそうという
村人がいて
美しい村になるのである」
柳田國男

出典:結城登美雄先生の講座「東北の風土を生きる人々」なんだか東北人であることが誇らしく思えるね。|tamaki3.jp(2016/05/04付)

仙台市は、市民の環境意識を促すため、仙台市環境Webサイト「たまきさん」を運営しています。

サイト名の「たまきさん」は、「環」の字の読み方に由来するようです。

以上出典:<催事参加>たまきさんサロン講座「東北の風土を生きる人々」/2016.4.23|東北環境パートナーシップオフィス(2016/05/18付)

<解説>

「柳田國男の美しい村」は、最後の最後に出てきました。NHK紅白歌合戦なら北島三郎さんクラスの大物が登場するタイミングです。

ドヤ顔をしてスライドを出すのが、講座・講演での結城さんの定番パターンになっているのかもしれません。

後に判明しますが、その予感どおりでした。

農政ジャーナリスト勉強会(東京都千代田区)

農政ジャーナリスト勉強会
@日比谷プレスセンター
(3月)

美しい村など
はじめからあったわけではない
美しく暮らそうという
村人がいて
美しい村になるのである

柳田國男

前掲のブログ記事、結城登美雄さん 地元学とは〜そこに生きる人の声を聴く|ベジアナあゆ☆の野菜畑チャンネル(2016/03/31付)のスライド画像がソースです。

開催情報は同記事のこのあたりから。

結城登美雄さんを迎えて農政ジャーナリスト勉強会でした。

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日比谷のプレスセンターは霞ヶ関の隣なので、
真下からデモの声が9階の会議室まで聞こえていました。

2015年:2回

明日へ「村に楽しみの場をつくろう~福島・川内村 Part2~」(NHK総合)

復興サポート・明日へ「村に楽しみの場をつくろう~福島・川内村 Part2~」2015年9月18日(日)放送

↑出典:復興サポート > 2015年度の放送|NHK東日本大震災プロジェクト

こちらの記述で確認できました。

結城さんは、今日は具体的なアイデアが、たくさん出てきた。さあ、これらを実現しちゃいましょう、と呼びかけた。
そして、前回とも共通するが、尊敬しているという民俗学者の柳田國男の言葉を紹介した。「美しい村などはじめからあったわけではない。美しく暮らそうという村人がいて美しい村になるのである」。是非、皆さんの力で頑張って欲しい、期待しています、と締めくくった。

出典:「川内村の村おこし・Part2」 総括支援アドバイザー兼教授 吉岡正彦|ふくしま自治研修センター(2015/10/28付)

というか、前回と同じこと言ってるってことですね。

明日へ「村に楽しみの場をつくろう~福島・川内村」(NHK総合)

で、こちらがその「前回」です。

復興サポート・明日へ「村に楽しみの場をつくろう~福島・川内村」2015年1月18日(日)放送

↑出典:復興サポート > 2014年度の放送|NHK東日本大震災プロジェクト

同じく、こちらの記述で確認できました。

番組の最後に、結城さんは尊敬しているという民俗学者の柳田國男さんの言葉を紹介した。
美しい村などはじめからあったわけではない。美しく暮らそうという村人がいて美しい村になるのである」。そして、川内村が良くなることが復興であり、日本の希望になるのではないか、とまとめた。

出典:「川内村の村おこし」 総括支援アドバイザー兼教授 吉岡正彦|ふくしま自治研修センター(2015/02/04付)

ちなみに番組内容の紹介としては、こちらがさらに詳しかったです。テキストだけでなく、TV画面の写真が随所に入っていました。

※参考:楽しみの場を 自分たちで作る|南華の祈り(2015/01/23付)

2014年:1回

第39回町村議会議長・副議長研修会(東京都港区)

第39回町村議会議長・副議長研修会
@東京メルパルクホール
第2日(5月28日)

講演「地域づくりを考える」

↑出典:第39回町村議会議長・副議長研修会を開催|全国町村議会議長会(2014/05/27付)

次のページに、講演内容にふれた記述があります。

(1)上島町議会だより No.36 2014年9月発行(PDF)

締めくくりに、柳田国男の詩が披露された。
「美しい村など、はじめからあったわけではない。美しく暮らそうという村人がいて、美しくなるのである」

p.10 研修報告「町村議会議長・副議長研修を受講して」

「詩」なんですね。別にいいけど。

(2)東成瀬村役場 > 昨日は浜松町、今日は田んぼで泥まみれ(2014/05/29付)

全体を通じて印象に残ったうちの一つに、民俗研究家・結城登美雄氏が講演で引用した柳田國男氏が述べた(出典は聞き漏らした)という次の言葉がある。

美しい村など
はじめからあったわけではない
美しく暮らそうという
村人がいて
美しい村になるのである
柳田國男

と、せっかく出典を気にしているのに、この後の展開が惜しい。

柳田國男氏の民俗学については(略)その視点に独特の論を投げかける方もおられるようであるが、私にとってこの文章は、美しいとは何か、ほんとうに美しき村の一つの本質を突く言葉として心に留めておきたい含蓄深い随筆である。

出典マニアの応援メッセージ

出典マニアからひと言申し上げます。

あきらめないで!確認
さがそうよ!出典

君ならできる!

思わず松岡修造さんみたいになってしまいました。

2013年:3回

日本住宅会議サマーセミナー(仙台市)

日本住宅会議サマーセミナー
@JA宮城ビル
(8月26日~28日)

↑出典:活動|日本住宅会議

住宅会議サマーセミナーで、*結城登美雄*さんの講演で紹介されました。

美しい村などはじめからあったわけではない。
そこに住む人が美しく住もうとつとめて、
はじめて美しい村になるのである。

柳田國男

素敵なことばですね。

出典:柳田國男のことば|n-kissy’s blog2(2013/08/27付)

荒浜フォーラムII(仙台市)

荒浜フォーラムII
@仙台市若葉区・七郷市民センター
(5月26日)

地元学を提唱している結城登美雄さんは荒浜の歴史をこう語った。(略)海辺の恵みとともにあり続けた豊かな暮らしがそこにはあった。それが、震災で再び姿を消そうとしている。豊かな歴史を残すのは皆さんの努力だ。「美しい村ははじめからあったわけでない。美しく生きようとする人々がいて、美しい村は生まれた」柳田国男の言葉を引用して、住民たちの歩みを激励した。

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出典:5月25・26日 仙台市荒浜 フォーラム 住民支える応援演説次々~問われる住民・研究者の”支援”|震災日誌 in 仙台(2013/05/28付)

シンポジウム「復興にとって大切なこと」(Eテレ, 2013/03/09 OA)

恐らくはスタジオ収録です。

美しい村人|振り向けば時々、家族の笑顔(2013/03/12付)からの情報です。

シンポジウム「復興にとって大切なこと」では、生活・産業・生業(なりわい)・人間そのもの・コミュニティの復興について議論されていました。

パネラーは、結城登美雄さん(民俗研究家)、蓜島一匡さん(共生地域創造財団、事務局)、金子勝さん(慶応大)、辻一郎さん(東北大医学部)、中村順子さん(コミュニティ・サポートセンター神戸 理事長)でした。

結城さんは、シンポジウムのまとめとして柳田国男の言葉を紹介されていました。
美しい村など 初めからあったわけではない
美しく暮そうとという村人がいて 美しい村になるのである

わたしは、この美しい村人になろうと思いました。
(川根に移住するとかではないですよ)

2012年:3回

武蔵野美術大学校友会・第29回特別講演会(仙台市)

「あらこんなところでムサビ」事案です。

第29回特別講演会「三陸・海辺の暮らし 再生への道」(無料)
@ホテルレオパレス仙台 イベントホール
(7月8日)

↑出典:msb-net.jp >
2012年度 校友会総会について(7月7日・8日)(2012/05/31付)
第29回 特別講演会「三陸・海辺の暮らし 再生への道」のお知らせ(2012/06/04付)

また、柳田邦男はこう言ってます。

美しい村など はじめからあったわけではない。
美しくくらそうという 村人がいて美しい村になるのである。

そして、(略)

という結城さんの言葉に、何か引っかかっていたものがストーンと落ちる瞬間を感じました。

出典:地域フォーラムin東北レポート5|美大日記::ムサビの手羽(2012/07/03付)

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第29回特別講演会「三陸・海辺の暮らし 再生への道」講師 民俗研究家・結城登美雄氏

※画像出典:武蔵野美術大学校友会 Photo3 of 5|picasaweb.google.com

大山村塾・第1回講演会(千葉県鴨川市)

大山村塾・第1回講演会「ないものねだりよりあるものさがし」
@千葉県鴨川市・大山公民館
(4月7日)

↑出典:大山村塾 第1回講演会開催!|大山村塾(2012/04/09付)

結城さんの「柳田國男の言葉」は、続く記事「結城登美雄氏講演要旨|大山村塾(2012/04/09付)」に載っています。

私が25年間通ってきた岩手県の山奥の5戸18人の村がある。行政は、こんなところに住んでいても仕方がないから山を下りろと勧告した。しかし彼らは留まることを決意し、「村の目標」を掲げた。

(中略)

今では、年に2000人から2500人の若者がその村に泊まって、ジーサンたちから昔ながらの手業を学ぶ場になっている。柳田國男が「美しい村などはじめからあったわけではない。美しく暮らそうという村人がいて、美しい村になるのである」と言ったが、ここはまさにそういう村である。

JA共済総研セミナー「地域社会の再生に向けて」(東京都千代田区) ★これ重要!★

決定的証拠となる重大事案が見つかりました。

JA共済総研セミナー「地域社会の再生に向けて」基調講演+パネルディスカッション
@JA共済ビル カンファレンスホール
(3月9日)

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↑出典:農協共済総研セミナーリーフレットCS3_A案(PDF)|jkri.or.jp

その講演録である

に、真相が書いてありました。

8.そこに暮らす人がよい地域を生み出す

柳田國男さんという民俗学者が、昭和4年に書いた論文があります。その言葉を私なりに整理してみました

美しい村など、はじめからあったわけではない。美しく暮らそうという村人がいて、美しい村になるのである

地域づくりは学者の実験所ではありません。地域は人間が人生を生きる場です。そこにいる人たちの思う心と行動が、よい地域を生み出していくと私は思いたい。そして、それを応援していくことが、私にもできることだと思っています。

なるほどそういう話でしたか。ガッテン!

ここはアドバンテージをとって流します。詳しい話は別の記事で。

2011年:3回

地域ミーティング みんなで”働く場”を作ろう(岩手県大槌町)

これもそこそこの重要事案です。

地域ミーティング みんなで”働く場”を作ろう
@岩手県大槌町・吉里吉里小学校
(11月23日)

出典:地域ミーティング みんなで”働く場”を作ろう|復興サポート|NHKオンライン

まとめ 柳田國男の言葉

3つの課題についてのさまざまな提案を受けて、会場の参加者が口々に将来への希望を語り始めると、結城さんは、昭和4年に民俗学者の柳田國男が語ったとされる言葉を紹介しました。

美しい村など、
はじめからあったわけではない。
美しく暮らそうという
村人がいて、
美しい村になるのである。

柳田國男

「予算があったら、お金があったら、行政がしっかりしていたら、と復興の条件をあげる人が多いが、美しい村は美しくしようとする村人がいなければ、美しくはならない」と、結城さんは柳田國男の言葉を繰り返しました。

出典調査、超大事!

このテレビ放送を見た方のブログからです。

追記;上記引用についてさきほど調べたところ、これをそのまま柳田國男が書いたという記録は残っていないようだ。

出典:初めから「美しい村」があったわけではない|いなかパラダイス―辺境からの問いかけ(2011/12/17付)

そうなんです。

だれかが彼の言葉を自分流に解釈しなおして残された言葉のようだ。

ならば、柳田の言葉を自分流に解釈しなおして残したのは誰か?

解明しないといけないのは、まさにそこですよね。

で、前項で見たとおり、結城登美雄さんだったわけです。

農業協同組合経営実務 ’11増刊号「東日本大震災 くらしと協同」

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9月15日発売

表紙画像はJA経営実務 バックナンバー|zenkyou.comより

↑この活動の一環として、オンライン上に記事がアーカイブされていました。

かつて地域再生に思いをめぐらす柳田國男は『都市と農村』の中で、よい地域を美しい村に置きかえてこう記した。

―美しい村などはじめからあったわけではない。美しく生きようとする村人がいて、村は美しくなったのである。

主体なき地域再生などありえない。相変わらずの画一的行政施策の押しつけではなく(後略)

出典:地域復興-地元を支える“わたしたちの力”/民俗研究家 結城登美雄(PDF)p.21|quake-coop-japan.org

なお、

※本記事は結城登美雄氏へのインタビューをもとに編集部が作成いたしました。

だそうです。

豊森なりわい塾 成果発表シンポジウム(愛知県豊田市)

豊森なりわい塾 成果発表シンポジウム「都市・農山村の未来を構想する」
@豊田産業文化センター 1F小ホール
(1月29日)

基調講演「地域を生きる」

↑出典:1月29日、豊森なりわい塾 成果発表シンポジウム開催!|豊森塾

特筆すべきは、こちらのスライドが使われていたことです。

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出典:豊森なりわい塾成果発表シンポジウム|かわさん日記(2011/03/12付)

遅くとも2011年からこのスライドが使われていたことが示唆されます。重要情報です。

ちなみに、このページでのテキストの引用はあまりイケてません。

◎民俗学者 柳田國男 美しく暮らそうという村人がいて、美しい村になるのである。

いわく「美しい村などはじめからあったわけではない。
そこに暮らす村人がいて、美しい村になるのである」。
村を、企業に、国に置き換えたらどうだろう。

下線のところが変わってしまっています。

2010年:3回

ブログ記事@the-journal.jp

5月付記事です。

かつて地域再生に思いをめぐらす柳田國男は、よい地域を美しい村に置きかえてこう記した。

—-美しい村などはじめからあったわけではない。美しく生きようとする村人がいて、村は美しくなったのである(『都市と農村』)。

出典:「よい地域」であるための7つの条件|the-journal.jp(2010/05/15付)

結城さん本人のサイトのようです。説明は省きます。

応援団員からのメッセージ「地域再生とは、どういうことか」@ruralnet.or.jp

こちらは3月付です。文言は5月付の前項とほぼ同じです。

かつて地域再生に思いをめぐらせた柳田国男は、よい地域を美しい村に置きかえてこう記した。「美しい村などはじめからあったわけではない。美しく生きようとする村人がいて、村は美しくなったのである」(『都市と農村』)。

出典:地域再生とは、どういうことか?応援団員からのメッセージ|農文協(農山漁村文化協会)(2010/03/15付)

フォーラム「農山村が活きる!グリーンツーリズム」(秋田県由利本荘市)

フォーラム「農山村が活きる!グリーンツーリズム」
@ハーブワールドAKITA(由利本荘市西目町)
(1月28日)

民俗研究家・結城登美雄さんの基調講演、由利管内の事例紹介があります。

↑出典:事務局から > バックナンバー 10ページ目|秋田花まるっ グリーン・ツーリズム推進協議会(2010/01/12付)

とある参加者が、そのもようを伝えていました。

最後に柳田國男の言葉を紹介された。

美しい村などはじめからあったわけではない。美しくしようという村人がいて、美しい村になったのである。

この言葉は「村」を他の文言に置換すれば、いろんなものにあてはめられるのではないだろうか?この言葉を聞いた時、俺は思ったよ。今のわが街・・・言いたいことも周りを見渡して話さねばならない、意見を具申すると左遷され、俺の言うこと聞けないやつは即刻去れと、トップダウンもいいけれど、時にはボトムアップに耳傾けることも大切だよなって。

出典:結城氏の講演聞いて|でんでん大将のひとり言

まとめ&次回予告

結城登美雄さんは、2010年から2016年にわたり、少なくとも合計17回、講演などで「柳田國男・美しい村」を使ったことが確認できました。

出典マニアの地獄絵図レポートでした。

次回予告

さて、世の中の人は大別して次の2種類に分けられます。

  • 出典を気にしない人と、
  • 気にする人です。

今回の捜査で発見&確認できたのは次の3点です。

  • 結城登美雄さんは、出典を気にしない人です。
    • そして結城さん以外にも、出典を気にしない人がたくさんいそうです。
  • 出典マニアは、めちゃめちゃ気にする人です。

当記事で整理した情報をふまえて、次回、未解決レファレンス事件の真相に迫ります。

つづく

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