こんにちは。
ひとつ前の記事につづく、第2弾です。
広辞苑に載っている、「いち~」で始まり、漢字では「一」と書く語句をぜんぶ数えてみました。
成句・慣用句を含め、全部で597語ありました。ひと(297語)のおよそ2倍です。
カウント調査の焦点
調査の焦点は、「いち」と読む「一」に続く語が音読みか?訓読みか?です。
「いち」は「一」の字の音読みの一つです。日本語では、単語中の漢字の読みは音訓を揃えるのが原則ですので、「いち」に続くのは音読みが基本となるはずです。
- 原則的な、「いち」+音読み
- 変則的な、「いち」+訓読み
の比率がどの程度なのか? そこを知るのが、今回の主な調査目的です。
ねんどろいど おそ松さん 松野一松(amazon.co.jp)
調査結果
手持ちのSII製電子辞書収録の第五版をベースにしたカウント結果です。
広辞苑の「いち~」【一*】
合計:597語
内訳
全597語を、あとに続く文字の種類で分類します。
- なし:1語
→いち【一】 - ひらがな:43語
→「一の*」34+その他9
これら44語を除いた553語が、「一(いち)+漢字」のパターンでした。
後に続く語句の音訓別で分類した内訳です。
- 漢字・音読み:532語(96.2%)
→最初の例:いちあくのすな【一握の砂】 - 漢字・訓読み:21語(3.8%)
→最初の例:いちおし【一押し・一推し】
結論
「いち」と読む「一」のあとの漢字は、音読み96%。
訓読みが来るケースは25分の1。
ちなみに、「ひと」と読む「一」のあとの漢字は、訓読みが9割でした。
次回予告的な
この調査の大きな目的に、
- 「日本語における『一』の字の読み方の傾向と対策」を解明すること
がありました。今回、満足といかないまでも、十分な水準には達することができた気がします。
近いうちに、巷に流布する
「一段落」を「ひとだんらく」と読むのは間違い
という、世にも奇妙な珍説をつぶしにかかります。
つづく予定
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