【東京五輪問題】招致「裏金」疑惑・究明のポイント【メモ】

こんにちは。コンサルタントのイアン・タン・ヤシロです。

(生活の)厳しい第三者が、東京、ひいては日本にかけられた不面目な疑惑の解明に向け、厳しい目で整理するためのメモとリソース集です。

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※写真と本文はそこそこ関係あります

from IOC President Jacques Rogge thanks Tokyo 2020 by IOC/Richard Julliart|olympic.org(2013/09/07付)

あらためて述べますと、去る5月11日(現地時間)に英紙ガーディアンが報じたのを皮切りに、2020年の夏季オリンピック・パラリンピック競技大会を東京に招致する際、「裏金」を使ってIOC委員の票を買ったのではないかと、続報のたびに(私の)疑惑が深まっているところです。

そんな汚名を晴らすミッションの実行を依頼されたなら、私なら当記事のプランを提示し、230万円(税別)で承ります。

基本情報:タイムライン

@sanze82の中の人によるコンテンツがよくまとまっていました。基礎的資料としてリンクしておきます。

コピペ以外に何もしていない者が2つケチを付けますと、いささかスコープ(視程)が広すぎるきらいはあります。問題の焦点が発散する懸念も。

あと、政権交代は関係ないです。何事によらず、問題の発生に乗じて無関係の持論を放り込む人は苦手です。自分もやりがちだった。

要約:Executive Summary

東京五輪招致の不正疑惑は、「見積もり」3件でほぼ解明できます。

デザイン芸人の私なら、230万円で業務一切を承ります(交通費・滞在費は別途)。Black Tidingsのわずか1%という超破格値です。どうですか?


なお以下3点は、適宜別の記事にて詳述します。

  • 本件での究明のポイントは「招致委員会とBlack Tidings=イアン・タン氏の業務契約」一点に絞れます。
  • 言ってしまえば、あとの事情は全部ノイズです。
  • そもそも多数派工作はエージェンシー(代理店)の仕事であって、「コンサル業務」ではありません。

「類比・対比・因果」による解明の試み

林修さんは、考えるための3つの方法を

  • 類比
  • 対比
  • 因果

とされています(林先生の痛快!生きざま大辞典 ほか)。

林さんの用法とは若干ずれますが、この3つを軸に考えを整理することにしましょう。

1.類比

端的に、類比での結論のみ述べます。かかる疑惑は、本質的に

「社長が愛人の手当てをどうやって経費で落としたか?」

に類似した問題です。要は「マルサの女」マターです。

マルサの女(1987)
本多俊之
¥250

  • あるいは「取締役になっている特殊関係人(=社長の愛人)へ支払われている役員報酬が適正か?」といった話。
  • 検証すべきは契約業務の実態→経費計上の妥当性。なので、仮に行政当局を動かすならば、最適任は国税局査察部。
  • だからこの問題にJOCが弁護士と公認会計士からなる調査チームを組んだのは、ちょっとピンぼけ感が。国内での違法性は認めがたく、支出費目についても既に監査済みだから。

2.対比

低コストで究明を終えたければ、対になる何かと比べれば、究極には調査しなくてもすみます。たとえBlack Tidingsとの業務契約についてこれ以上何も明かされなかったとしても、問題ありません。

同趣旨のくり返しですが

  • 海外当局の捜査の進展や、いささかアレなJOCチームの調査結果を待たずとも、次の2者に対して下のような「見積もり依頼」を出せば、ほぼ全景が見通せる。
  • 調査ではなく「業務の一環」として「次の仕事、いくらでやってくれますか?」と問い合わせればいい話。

「やってくれ」ではなくて、「いくらでやれる?」という趣旨。

具体的な「対になる何か」は、次のとおりです。

1)イアン・タン氏(Black Tidings)へ

【見積もり依頼事項】現在4都市で争われている、2024年夏季五輪招致レースの情勢分析

いくらでやってくれますか?

観点:「2020年」と「2024年」の対比

Black Tidingsは2014年に事業を停止していますが、シンガポールでの登録区分が「Sole Proprietor」だったのだから、業務ノウハウはすべてタン氏個人に帰属していると理解するのが妥当です。

ちなみに、私はパリが勝つと思います。(あとの3都市は、ブダペスト・ロサンゼルス・ローマ)

2)ニック・バーリー氏(seven46)へ

【見積もり依頼事項】2020年の招致プレゼンテーション全般に係るコンサルティング

いくらでしたか?

観点:東京招致に係るコンサル業務のうち、疑惑の「ある方」と「ない方」の対比

要は、「お・も・て・な・し」が印象的だったIOC総会のプレゼン。それも含め、トータルいくらで請けたの?という話。

これは契約資料があるはずなので、調査チームから出てくるかもしれません。もし出なかったら、「同規模の大会招致するからコンサルティングしてほしい」と見積もり依頼を出す方向にします。

5月24日の参議院・文教科学委員会では、松永成文さんが10数社と報じられているすべてのコンサルティング企業名と契約金額の開示を要求していました(5/27時点で理事会預かり)。けれども私からすれば、さしあたりニック・バーリーさん率いるseven46の1社分だけがわかれば十分です。

だいたいの業務内容は、こちらの本から読み取れます。

資料的価値のたいへん高い一冊でございました。ニューヨーク在住の佐久間裕美子(@yumikosakuma)さん、イギリスへ飛んでのインタビュー取材から翻訳まで、お疲れさまでございます。

3.因果

人の世の因果など、調査程度で簡単にわかるものではありません。

なので代わりに竹田恆和さんと水野正人さんの2人の「気持ち」を、今一度ご自身に見積もってもらいます。

これが3つめの「見積もり」です。

  • なぜ東京は、イスタンブールとマドリードを制して2020年大会の開催都市を勝ち取れたのでしょうか?
  • 何がIOC委員の票を得る決め手となったのでしょうか?

いろんなことが言えそうです。けれども直感で述べれば、こっち方面を分析しても確定的な因果を解明するのは困難です。究極には、わからないと思います。

ここで見積もりたいのは「気持ち」です。

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IOC総会にてプレゼンテーションを実施いたしました!|tokyo2020.jp(2013/09/08)より

招致プレゼンのスピーカーでもあった竹田さんと水野さんそれぞれへ、今一度2013年7月~10月当時をふり返っての「票読み」を個別に依頼します。そして、マドリード、イスタンブールに対して、東京が何票取れそうかの「読み」とそこにあった「思い」とを再現してもらいます。

総会で投票したIOC委員は全部で100名もいませんでしたから、「票読み」の再現もさして時間はかからないかと思います。

なので呼び方としては「見積もり」よりも「再現試験」の方がより適切なところ。

便乗して因果を含めるゲス

ここから、おっさんがおっさんに説教する地獄絵図です。

ゲスの極み第三者。の濁った目で見ると、今般、招致関係者にしても組織委にしても、JOC・政府・果ては電通にしても、彼らおっさん衆のふるまいは誰ひとりとして、到底「あらぬ疑いをかけられた者」のそれには見えません。むしろ、おっさんらが皆、痛い腹を探られてどう関係各所と調整つけて着地させようかと右往左往しているように見えてしまいます。

竹田恆和さんにしても水野正人さんにしても、時の経つごとに言明が二転三転しているのもその表れです。ともに招致のキーパーソンであったはずなのに、言動にプリンシプルはおろか、リーダーシップすら感じ取ることは至難の業です。

このような状況下で立てるプランとして、お2人には外的事実ではなく、内心=「気持ち」を見積もってもらうことが得策と考えました。

なおオファーを受けやすくするように、2人とも見積もりでの「ウソOK」とします。ここらも詳しくは別途。

おわりに

謎の多いシンガポールのお方のように質素な自宅を事務所とし、もっぱら公的セクターから高額のコンサル料をかすめ取って生計を立てている(大嘘)個人事業主としても、今回の疑惑は他人事ではありません。

そもそもが、フランスの「髭男爵」クーベルタンが始めた「貴族の漫才」である近代オリンピック。

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photo from President Bach pays tribute to Pierre de Coubertin on the anniversary of his death by IOC/Bertland Rey|olympic.org(2015/09/02付)

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Baron Pierre de Coubertin from commons.wikimedia.org

髭男爵 in エンタの味方! 爆笑ネタ10連発 ファイナル [DVD]

デザイン芸人に言わせれば、そこに嫌疑がかかれば「国益にかかわる」という、まさに「近代」そのものを体現するかのような構造自体を、デザインし直す時期にきているように思います。

やりたいなら自分のお金+民間金融でどうぞ。

というのが、次世代オリンピックのデザインです。

ルネッサーンス!

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