「五輪エンブレム審査」の入試問題を作ってみた

こんにちは。

ワセダのとなり出身のデザイン芸人が、母校の入試予想問題を作ってみました。

科目は「五輪エンブレム審査」です。

第1問

下の図は、旧東京五輪エンブレムの修正経緯を示したものである。次の設問に答えよ。

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出典:五輪エンブレム 組織委幹部、審査委通さず修正要求|朝日新聞デジタル(2015/09/28付)

設問

(1)審査会(図中1~2間)について

  • 会を構成した審査委員の人数を答えよ。
  • 審査委員のうち、選出プロセス前半に参加しなかった者は誰か。
    ※補注 佐野研二郎氏のデザインは、全応募作104点から→37→14→4→1 と絞られ採用されている。
  • 後の調査報告で認定された当審査会での不正を簡潔に説明せよ。

(2)原案のタイポグラフィ「Tokyo 2020」が修正案以降で「TOKYO 2020」となった理由を15字以内で説明せよ。

(3)図の3「日の丸を足元に置くなんて」と5「躍動感がなくなった」で発言者のシルエットの表現が異なっているのはなぜか。具体的に説明せよ。

第2問

これは、週刊新潮(2015年10月8日号)の報道後ネットで流布された「パラリンピック原案の予想復元図」である。

出典:【緊急特集】「佐野エンブレム」のパラリンピック原案がヤバすぎ!(2015/10/02)

設問

第1問で示されているエンブレムデザインの修正過程概略をふまえ、この復元図案が正確でないと考えられる点を指摘せよ。

第3問

下のテキストは、2015年7月、エンブレムデザインの修正に反対する審査委員の(A)氏の元を訪ねた(B)氏が持参した文書とされる。読んで後の設問に答えよ。

なお、強調・下線は出題側で加えたものである。

(1)2014年

2014年
11/17~18
審査会
11/20
IOC(ア)ブランド担当会議 審査会の決定案に大いに賛同
NO.42(イ)オリとパラの類似性が強く難しい
NO.9(ウ)世界各国でのマーケティング利用の観点から厳しい
国内商標簡易チェック
11/28
室伏氏・成田氏(エ)に報告 決定案に強い同意を得る
森会長・武藤総長その他委員への承認会議
決定案が素晴らしい。商標はこの案の修正にてクリアすること。(オ)
オリ・パラの発表はメッセージをもって同時に行うこと。
12/4
国内商標結果共有
12/8~
権利譲渡契約書締結(上位3名)
12/9~
グローバル商標見解共有
12/17
IPC(カ)サイドより、アンバランスなデザインへの危惧(キ)共有
12/18
森会長・武藤総長へ現状報告、修正作業開始
12/22
修正第一案アップ
法務見解共有
12/24
修正第二案アップ
法務見解共有(ラインを探る)
12/26
法務との会議

029 審査委員として知り得た情報のすべてより)

設問(1)
  • 出題文の下線部(A)(B)に入る人名をそれぞれ答えよ。
  • IOC(下線ア)およびIPC(下線カ)の日本語名称をそれぞれ省略せず答えよ。
  • 下線エの「室伏氏・成田氏」とはどういう人物か。報告が必要だった理由をふまえ、10字以内で述べよ。
  • NO.42(下線イ)NO.9(下線ウ)の数字は何を意味するか。まとめて10字以内で答えよ。
  • 商標は「この案の修正にてクリアする」こと。(下線オ)とあるが、なぜそのような方針となったのか。文中の下線イ・ウ以後の記述もふまえ、理由を具体的に説明せよ。
※採点対象外

「アンバランスなデザインへの危惧」(下線キ)とは具体的にどういうことか。仮説を述べよ。

(2)2015年

2015年
1/5
修正第三案アップ
1/14
IOCより感触の共有
デザインのストーリーの必要の確認
1/15
対策会議(ア)(組織委員会)
1/18
修正第四案アップ
2/5
修正第五案アップ
2/8
修正第六案アップ
2/20
森会長・武藤総長プレゼン(決定に至らず)
3/5
修正第八案アップ
3/17
修正第九案アップ
4/6
映像制作(イ)
4/7
森会長・武藤総長プレゼン 決定
4/8
法務会議
4/14
IOC法務会議

029 審査委員として知り得た情報のすべてより)

設問(2)

次の各項について、考えうる限りの可能性を挙げよ。

  1. 組織委員会による対策会議(下線ア)の議題(開催理由)
  2. 第九案まである修正のうち、「修正第七案」が欠落している理由
  3. 映像制作(下線イ)を決定前日に着手している理由

(以下余白)


解答・解説は特進コースで行うのだ(ウソ)。

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