こんにちは。
『統計学が最強の学問である』(2013)かを検証するための記事です。
結論
第38回(2015年)「24時間テレビ」の寄附金総額を、10億円台と予想します。
もっとしぼり込むと、
10.6 ± 0.2億円 です。
70%ぐらいの確率で、このゾーンに入ると思います。
実績データに独断を加えて決定しました。確定後に答え合わせします。
24時間テレビの寄附金総額を予想する
24時間テレビチャリティー委員会「寄附金総額」記載のデータを元に展開します。
24時間テレビの寄附金データ・予想【ツイートまとめ】
集計してツイートしました。
「24時間テレビ」寄附金データ(n=37) ◆単位:億円平均:9.4 標準偏差:2.4 中央値:9.0(1998, 第19位)過去 最高:19.8(2011)偏差値 93.3 最低:6.0(1982)偏差値 36.1 http://t.co/b6aGxMyZgb
— ヤシロタケツグ「デザインや」 (@yashiro_with_t) 2015, 8月 21
寄付金総額としては、過去10年間(2005-2014)の「24時間テレビ」は好調。 全期間(n=37)の平均9.4億円を下回ったのは2回のみ(2006,2014)。過去10年での年間平均額は、11.6億円。
— ヤシロタケツグ「デザインや」 (@yashiro_with_t) 2015, 8月 21
【結論】過去10年(2005-2014)のデータから予想される第38回「24時間テレビ」の寄附金額は、8.4 ~ 14.8億円(11.6 ± σ)です。また、およそ70%の確率で10億円を上回ります。
— ヤシロタケツグ「デザインや」 (@yashiro_with_t) 2015, 8月 21
「10億円を上回る確率」は、Excel(互換)のNORMDIST関数で求めました。
参考:第4回 二項分布・ポアソン分布・正規分布|小林和広 島根大学生物資源科学部 農林生産学科作物生産学研究室
仮の予想額:8.4~14.8億円
くり返しますと、過去10年間の実績データから算出した値は、8.4~14.8億円です。すなわち「11.6億円±標準偏差σの区間」です。
ここまでに間違いがあれば、それは計算の領域です。
【2016/08/29追記】
2015年実績値の「答え合わせ」をサボっていました。遅まきながらふり返っておきます。
8.5億円(856,728,209円)でした。(寄附金総額より)
記事では以後いろいろと決めうちして絞り込んでみましたが、結局は「過去10年平均±σ」の範囲内でした。
変動幅からの推定
「8.4~14.8億円」という±1σの予想区間は、広すぎます。他のデータからもう少し絞り込んでみましょう。
ここからは、八卦占いの領域にも入ってきます。
頼るのは、過去10年分の「対前年での変動幅」です。実績値はこちらです。
<年、寄付金額、歴代(n=37)ランキング、偏差値、前年との差額>
(単位:千円、単位未満切り捨て)
- 2005:1,000,346(10位)52.5 +281,302
- 2006:940,682(17位)50.0 -59,665
- 2007:1,015,442(8位)53.1 +74,760
- 2008:1,083,666(5位)55.9 +68,224
- 2009:951,081(16位)50.4 -132,586
- 2010:974,028(13位)51.4 +22,947
- 2011:1,986,414(1位)93.3 +1,012,386
- 2012:1,168,471(4位)59.4 -817,943
- 2013:1,545,226(2位)75.0 +376,755
- 2014:936,955(18位)49.8 -608,271
「対前年比の増減」に注目すると
- (n=10)
- 変動値平均[絶対値] 345,484(千円)
- 標準偏差 335,263
です。
傾向分析
毎年、前年比で平均3億円ばかり上下に値がぶれています。「24時間テレビ」はボラティリティの高い銘柄です。
再計算「東日本大震災アノマリーの除外」
見ると、2011年の前後で大きな増減があります。東日本大震災のあった年です。
ここを「例外的事象」ととらえ、2010→2011年、2011→2012年のデータを除外します。
8つのデータで再計算してみますと
- (n=8)
- 変動幅の平均 203,064(千円)
- 標準偏差 191,409
となります。
対前年の変動幅
1σ値を代入すると、対前年の変動幅は、
±11,655 ~ 394,473(千円)=±0.1~3.9(億円)です。
これを前年実績(9.4億円)に適用させてみると
- 減(マイナス)の場合:5.5億円~9.3億円
- 増(プラス)の場合:9.5億円~13.1億円
となります。
独断での絞り込み:「前年比微増」
- おおむね年ごとに増減をくり返す「隔年現象」が見られること
- さほど盛り上がりを感じない本日時点でのムード
から、
- 対前年比では、プラス
- ただし増分はわずか
と読んでみます。
変動額の確率
NORMDIST関数の計算結果から、前年比の変動幅が次の値よりも小さくなる確率を求めてみると
- +1.0億 29%
- +1.2億 33%
- +1.5億 40%
- +2.0億 50%
といったところでした。
- プラスだが、増額はわずか
という判断とあわせて、「+1.2億円」を予想の中央値とします。
まとめ:総合判定
- 過去37年の実績データから算出した「10億円超えの確率」=70%
- 東日本大震災前後を除いた、過去10年の対前年比の変動幅=±0.1~3.9(億円)
- 前年比プラス。ただし増分はわずかと予想
- 予想した変動幅中央値は「+1.2億円」
- 誤差は標準偏差の10分の1(特に根拠なし)
から、今年(2015年)の寄附金総額は
9.4+1.2=10.6億円 誤差±0.2億円
と予想しました。
以上です。
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