各位
このたび、サントリー「金麦」女の1年を整理してまとめましたので、ご確認ください。
「金麦女を見守る会」事務局
はじめに
「新ジャンル」「第三のビール」であるサントリーの「金麦」が発売されたのは、2007年6月19日のことです。
お酒の分類上は、「リキュール(発泡性)」となっています。
「金麦」CM史≒ 「金麦女」の歴史
金麦のCMキャラクターは、発売以来、檀れいさんが務めています。
※画像は、壁紙一覧|金麦サイトより
檀れいさんの出演する「金麦」CMは、発売から当記事公開の2015年3月時点までで足かけ8年弱、全57本(※当社調べ)にわたる長期シリーズとなっています。
この、「金麦」のCMで檀さんが演じ続けている女性のことを、当ブログでは「金麦女」と呼ぶことにします。「金麦」CMの歴史は、そのまま「金麦女」の歴史と言えます。
更新履歴
(2017/08/04)72作目追記(7/16)サボってました。71・70・69作目追記/(1/21)68作目追記/(2016/11/07)67作目・66作目追記/(7/25)65作目追記/(5/10)64作目追記/(2/24)63作目追記/(1/20)62作目追記/(1/8)気づくのが遅れましたが、61作目が公開されていました。 /(2015/09/21)60作目追記/(7/19)59作目追記/(5/25)58作目追記
金麦女問題
さて、世間には、金麦女にいろいろとざわついてしまう「金麦女問題」が存在します。
金麦女は登場以来、局地的に物議を醸し続けてきました。少し探せば、金麦女がもたらすアレコレを論じるページが、Web世界にはいくつも見つかります。
発売当時のサントリーのニュースリリース(2007/06/12付)には、檀れいさんの起用について次のように書かれていました。
檀さんの持つ純真無垢な美しさとフレッシュなキャラクター、そして健気な女性というイメージが、“毎日の仕事の疲れを癒して、元気にしてくれるお酒”という「金麦」の世界観を訴求するにふさわしい存在であることから、起用が決まりました。
しかし一部に、そうした企業側・制作側の意図がほとんど伝わっていない層があるようです。
思うに、その主な原因は、金麦女の現実離れした、どこかすっとんきょうでエキセントリックな言動にあるのでしょう。
また、ネット世界の反応からは、女性を中心とする「金麦は好き。CMは嫌い」という層の存在もうかがえます。
『金麦女の研究』序文にかえて
しかし、にもかかわらずです。
すなわち、局地的ながらその言動が強烈なヘイトを引き起こしているにもかかわらず、いざ金麦女がこれまで何と言ってきたかを確認しようとすると、一覧できるところがまったく見当たりません。
あらためてこの現状を知り、非常に遺憾でした。
そこで、ここにテキスト化しておきました。
謝辞
ありがたいことに、過去のCM映像は(恐らくすべて)suntory.co.jpに公式にアーカイブされていましたので、作業自体は比較的容易でした。謝意を表します。
<凡例>
#id「CMタイトル」(オンエア開始日)
(キャプチャ画像)
※CMギャラリー(suntory.co.jp)よりリンク
- セリフ1
- セリフ2
- …
の書式で記述します。
当記事でのデータが、各自の研究のベースラインとなれば幸いです。
サントリー「金麦女」の12か月(2007-2017)
サントリーチャンネル「檀れいの動画一覧」を元に、放送開始日の月単位に並べています。
ダイジェスト―忙しい方はこちらで
はじめに、忙しい方のために、1年の各月が金麦女にとってどういう月かをダイジェストで簡潔に記しておきます。
- 1月 広告がんばる月
- 2月 動けない月
- 3月 はしゃぎ始める月
- 4月 料理を作りたくなる月
- 5月 6月に備え、休む月
- 6月 野外活動の月+金麦誕生月
- 7月 ひき続き、野外活動の月
- 8月 夏の疲れが出る月
- 9月 家に帰りたがる月
- 10月 温かいものを食べ始める月(2014年から)
- 11月 温かいものを食べる月
- 12月 ゆく年来る年の月
以下、月ごとにセリフとともに詳述します。
1月
年のはじめ、変わり目だからでしょうか。比較的「広告広告」した発言が目立ちます。
#68「ありがとって、言わせて」篇(2017/01/15)
- あなたがいるから、いてくれるから、あたし……
- ありがとうって言わせて。ありがと
#62「今年も誓います」篇(2016/01/18)
- 宣誓。今年もおいしいもの、たくさん作って、そしてあなたとふたり、愉快に飲むことを、誓います
- よーい!
- あ、好き
#56「大きな大きな空の下で」篇(2015/01/23)
- 青き空に、金色の輝き。かけぬけろ、この喉を
- ゆけ、金麦
#50「風に吹かれて」篇(2014/01/27)
- 風がいいね。風に吹かれて、こいつ飲むのが好き。もちろん、あなたとじゃなきゃ、イヤ
- おいしい
#43「ゴクっと新しい」篇(2013/01/15)
- 新しいぞ金麦はということで、プシュッと開けてトクトクトク、シュワワワワワワワ、グビグビゴクッになるんですけど
- あ、好き
#35「プシュ!はつづく」篇(2012/01/21)
- あ
- あ
- あ
#27「タイポなデビュー」篇(2011/01/22)
- あっ
#19「ふぅふぅ皿」篇(2010/01/23)
- ふー、ふーー、ん、ふー、うーん
- 夫婦
- 当たるよ
#18「2010年」篇(2010/01/03)
- ちゃーちゃちゃっちゃ、ちゃっちゃららちゃっちゃちゃ、ちゃっちゃららちゃっちゃちゃ、ちゃっちゃら、ちゃちゃ
- 金麦開けた、年明けた
- わたし、待ってるから
2月
金麦女の露出は少ないです。動けないのだと思います。
#69「花トンネル」篇(2017/02/26)
- 風と花びらと、あなたの笑顔と、つないだ手と
- らまん
- うゎー
#63「なんてったって金麦」篇(2016/02/22)
- 春は金麦、花より金麦、なんてったって金麦、ふふふっふっ
- よーい
- えいっ
#20「春を追いかけて」篇(2010/02/27)
- あのねー、ふぁーっ
- あのねー
- あのねー、あれ、なんだったっけ
- あのね、あたし
3月
金麦女は春が好きです。「みんなに平等にやってくるから」というのが、その理由です。
まるで『不思議の国のアリス』の「3月ウサギ」のごとく、金麦女がはしゃぎ始める月、それが3月です。
この点は、金麦女のパーソナリティを知るための重要なポイントだと思います。
#57「花びらの訪問」篇(2015/03/01)
- 春が好き。春はみんなに平等にやってくるから、大好き
- 飲も
- ゆけ
#44「春にダッシュ」篇(2013/03/02)
- 春はみんなに平等にやってくるでしょう。だから好き
- 金麦飲みたい
- ハールキン
#36「春に向かって漕げ」篇(2012/03/03)
- クワックワックワックワッ
- あ-!金麦忘れた
- ハールキン
#28「ハルキン!」篇(2011/03/05)
- 春はみんなに平等にやってくるでしょう。だから好き。だから春に、乾杯しよ
- おかえり。金麦
- ハールキン
#12「丘の上から愛をこめて」篇(2009/03/09)
- は、る、だ、ぜ。金麦が、新しくなった、ぜ
- おいしい、ぜ
#07「自転車の君は」篇(2008/03/29)
- 喜んでくれるかな。おいしいの、気合い入れて作るぞ
- 金麦には、負けないから
4月
金麦女にとって、4月は何か料理を作りたくなる時期のようです。
#51「ヘイ!お待ちィ」篇(2014/04/19)
- 今日はカツオの炙りずし。うまくできますように。ヘイ、お待ち
- うーん
- うまい
#45「カツオ入りまーす」篇(2013/04/20)
- カツオー
- カツオ入りました。気合いも入りました
- よし、できた
- そろそろ夏に、入ります
#37「串焼き屋さん」篇(2012/04/28)
- えーできますものは、ねぎま、アスパラのベーコン巻き、とりあえず金麦?
- 金麦は、塩がいい?タレがいい?
- 冗談
#29「焼き焼きの昼下がり」篇(2011/04/11)
- 納豆づめの油揚げ、かまぼこのはじっこに、キャベツの芯のとこ、ゴッホゴホッ、アスパラガス
- わたしたち贅沢だね
- おーい、熱っ
#21「テラストーク」篇(2010/04/17)
- きれいな花があって、きれいな風が吹いてて、まあまあきれいな人に金麦ついでもらって。あっ、笑うな
- なーんかいい日だなぁ
#13「おしゃべりな昼下がり」篇(2009/04/22)
- 今日は天気がいいね。明日もお天気だといいよね。あさってもいいといいね
- おっとっとっとっと
- わぁー、うま
5月
金麦女はだいたい休んでいます。「金麦が新しくなった」と告知している2008年のものを除き、活動の記録がありません。
たぶん、6月に備えているのだと思います。詳しくは6月の項で。
(2015/05/25 追記)7年ぶりに動きがありました。4月の「料理シリーズ」の系統です。
#70「あいあいな昼下がり」篇(2017/05/06)
- ねぎ味噌、いいねー あいあーい
- かき揚げ、いいねー あいあーい
- 幸せだな あいあははぁーい
#64「ふたりは、あいあい」篇(2016/05/09)
- 愛してる? 愛してるよ
- きんぴらやアジのから揚げに誓って、愛してる? 愛してるよ
- ふたりは、あいあいね ふっははは
- あいあい
- あつい
#58「あいあいな食卓」篇(2015/05/16)
- 僕にも漬け物取って あいあい
- かき揚げも あいあい
- かわいいよ あいあい! あははは
- あふ
#08「麦ワラ帽子の君は」篇(2008/05/27)
- この金麦ね
6月
日本列島の大半は梅雨真っ盛りの時期ですが、1年のうちで金麦女が最も活動的なのが、6月です。CMの本数も最多の13本です。※2017年現在
次の2つが理由であろうと考えられます。
- 金麦女にとって、6月はもう「夏」であること
- 「金麦」の誕生月であること
#71「ビンの金麦」篇(2017/06/17)
- あら、あら。金麦? あいあーい
- ビンの金麦? あいあははぁーい
- あららららら
- あいあーい
- 幸せだな あいあははぁーい
#52「冷えてますの夏」篇(2014/06/14)
- 海へ行こ。裸足になって、よーく冷えた金麦、飲も
- 冷えてるって
#46「夏のお買いもの」篇(2013/06/15)
- 金魚のきんのすけ
- 金麦三兄弟
- カエルのきんたろう
#38「ひまわりSUN」篇(2012/06/16)
- うわ
- ふふ、やった
- ん(投げキッス)
#31「投げなわサマー」篇(2011/06/11)
- 青空をバックに入道雲を見てるとさ、喉渇いてこない? こない。ヘンなヤツ
#30「フリフリサンバ」篇(2011/06/11)
- わたしの青空。入道雲。麦わら帽子。わたしのあなた。みんな合わせて
#23「夏美人」篇(2010/06/19)
- 5・4・3・2・1
#22「夏名人」篇(2010/06/19)
- (金魚すくい)んー
- おーい飲むぞー
#14「金麦の夏」篇(2009/06/20)
- よーし飲むぞ金麦
- の、夏
#09「浴衣の君は」篇(2008/06/21)
- あ
- 金麦冷やしとくの
#03「ご苦労さま」篇(2007/06/19)
- 今日も一日ご苦労さま。でも、あんまりがんばりすぎないでね。わたし
- 金麦と待ってる
#02「がんばって」篇(2007/06/19)
- お仕事がんばってください。わたしは、わたしはね
- 金麦と待ってる
#01「きんむぎ」篇(2007/06/16)
- 金に麦と書いて“金麦”。き・ん・むー・ぎっ。わたし
- 金麦と待ってる
7月
6月にひき続き、金麦女が野外で活動する月です。
#72「夏がくるたび」篇(2017/07/15)
- 夏が来るたび好きになる 枝豆やセミたちカモメたち
- あたしのあなた 好き
- ぱっ
- ふふ
#65「夏色のキミ」篇(2016/07/15)
- 夏だからあたし、カモメになる
- セミになる
- あなたに見つめられてあたし、風になる
- 花になる
#59「夏の鳴きまね」篇(2015/07/17)
- みーんみんみん つーめたい
- つくつくおーいしい つくつくおーいしい ははははは
- 金金きーんむぎー
#53「ドドーンの夏」篇(2014/07/19)
- 花火より枝豆。花火よりもちろんあなた、より金麦。ごめん。ドドーン
#47「夏散歩」篇(2013/07/13)
- よーく冷えた金麦、ください
- あっ、あったよ
#39「夏に蹴りを」篇(2012/07/14)
- ふふふ
- しゃっ
- はは
- しっ、しっ(砂を蹴る)
#04「走る」篇(2007/07/21)
- 疲れた顔が大好きだから。どうしようもなく好きなんだから。わたし
- 金麦と待ってるから
- おかえり
8月
発売初年を除き、金麦女は休んでいます。夏の疲れが出る頃なのかもしれません。
#05「待ちきれなくて」篇(2007/08/25)
- もうすぐ帰ってくるかなあと思って。ほおら、わたし
- 金麦冷やしてたんだから
- 好き
9月
野外での活動が主である春夏から一転して、金麦女が「インドア派」に転向するのが9月です。やたら家に帰りたがります。
#66「今日も、うちで」篇(2016/09/11)
- おかえりー!
- 今日もはじめの一杯はこいつね。おつかれ
- (ゴク) あ、のどが鳴った
「金麦女」部分の素材は前年の#60「はじめの一杯」篇とまったく同じですが、別ものとしてカウントしておきます。
#60「はじめの一杯」篇(2015/09/18)
- おかえりー!
- 今日もはじめの一杯はこいつね。おつかれ
- (ゴク) あ、のどが鳴った
#54「夕陽を浴びる」篇(2014/09/06)
- 飲む?
- はは
- 飲も。飲むぞ
- うまーい
#48「うちのキノコちゃん」篇(2013/09/14)
- ふたりの秋は、きのこたっぷりのホイル焼きで始まるのね。おいしいよ
- こいつは一年中おいしい
#40「いっしょに帰ろ」篇(2012/09/15)
- おかえり。晩ご飯何がいい? なんでもいいはダメだよ。いっつもなんでもいいって言うんだから。何がいい?
#32「家路のコツン」篇(2011/09/17)
- お豆腐買った、昆布買った、ネギ買った。しょうが、忘れた。コツン
- あ、おかえり
- おかえり
#24「帰り道」篇(2010/09/18)
- 好きって言って、大好きって。君が、大好きだって
- ん?あ よし、食べよ
- 熱っち
#15「月見て、一杯!」篇(2009/09/19)
- あー、月なんか見ちゃって。はい。飲も
- おいしい
#10「ブランコの君は」篇(2008/09/20)
- 晩ご飯何がいい? とんかつ?
- カレー?
- あ、カツカレー
- 金麦ほしい人
ただし、この2008年だけは若干傾向が違います。ここもひとつ、金麦女を知るためのヒントになりそうです。
10月
金麦女は家で温かいものを食べ始めます。
#67「うちの鍋ちゃん」篇(2016/10/30)
- ふふふっ、久しぶりだなあ、こんなに見つめられるなんて
#55「ふたりシャブシャブ」篇(2014/10/19)
- とれたてのブリのしゃぶしゃぶと、よーく冷えた金麦、そして、そばにあなたがいれば、人生なんてちっとも怖くない。うれしい?
例年11月がその時期でしたが、2014年は前倒しで早まったようです。今後の動静に注目です。
11月
おでん、うどんすき、湯豆腐、鍋 etc.
金麦女にとって11月はうちで温かいものを食べる月です。
#61「ブリしゃぶの夕べ」篇(2015/11/20)
- おかえりーっ
- 今日ね、ブリのしゃぶしゃぶ。ブリしゃぶ
- おつかれ。明日も元気でがーんばれ
#49「うちのタコちゃん」篇(2013/11/02)
- うちのペンちゃん。あはんぺんね。コンとコン、こんにゃくと昆布。うちのタコちゃん、とキンちゃん
- あつっ
#41「すき!うどんすき」篇(2012/11/03)
- うどんの玉が崩れたか崩れないかのところを、さっとつまみ上げて
- はっ、ナイスキャッチ
#33「アチアチ湯豆腐」篇(2011/11/05)
- 湯豆ふー、うぅー、熱ちー
- あひたは、おでんにひよ
#25「ナベの夜」篇(2010/11/01)
- 毎日よくやってる、君は偉いって、言って言って。あっぱれあっぱれって
- ほぅーでーきた、食べよ
#16「コタツで一杯」篇(2009/11/28)
- あっ、おかえり。コタツ。さしむかい
- 早いよね1年て
#11「街角の君は」篇(2008/11/22)
- 待ち合わせて一緒に帰ろう、なーんてかわいいとこある
- あのね、金麦。あ
- あるよ
12月
ゆく年をふり返り、来る年と季節に思いをはせています。1月同様に、比較的「広告広告」している月です。
#42「アリガトの夜」篇(2012/12/08)
- 今年も元気いっぱい働いてくれて、あたしの料理たくさん食べてくれて、うんと笑ってくれて、ありがと
- おかえりー
- 春が来たらさぁ
#34「どてらでおでむかえ」篇(2011/12/10)
- おかえりー
- 来年こそさ
#26「雪降るご挨拶」篇(2010/12/11)
- 今年も一年ありがとう。本当にありがとう。でも、まだまだ飲みます。それでは
- 飲も
#17「感謝ディ」篇(2009/12/25)
- 今年もがんばりました。わたしをうんと大事にしてくれました。ありがと
- 大好き
#06「くもりガラス」篇(2007/12/30)
- 遅い遅い。たまには早く帰ってこいよなあ。じゃないとわたし
- 金麦先に飲んじゃうから
- おかえり
おわりに
先ほど引用した、檀れいさんのCM起用理由を述べたニュースリリースのくだりを再掲します。
檀さんの持つ純真無垢な美しさとフレッシュなキャラクター、そして健気な女性というイメージ
あいにくと、私にはまったくそのように伝わってきません。私が金麦女から感じるイメージは、「健気」を凌駕する、圧倒的なまでの「狂気」です。
金麦女は、ただただ苦しみ、病み狂っています。ですから、見ているのが辛いです。しかし私は、金麦女に何もしてやれません。ただただ、見守ることしかできません。
そんな経緯から、非力ながら「金麦女を見守る会」事務局を務めている次第です。「見守る会」の趣旨に賛同されましたら、各自で見守っていただければ幸いでございます。
こちらからは以上です。
コメント