BSプレミアム「The Covers」浅井健一さん出演回のトークをテキストにしています。(1)のつづきです。
グレッチ amazon.co.jpより
The Covers「浅井健一」
引きつづき、適宜情報を補いつつ進行に沿って記していきます。
MC:リリー・フランキー/夏菜
ナレーション:高山みなみ
うもれうた
リリー・フランキープレゼンツ うもれうた
ナレーション)うもれた名盤をあなたに。今日は人生の哀愁を歌った一曲
AMEMIYA(1978年 千葉県出身)
2010年頃より『冷やし中華はじめました』など歌ネタで注目を浴びるシンガー・ソングライター芸人
『この売り場から一等が出ました』(2011年)
ナレーション)
《冷やし中華はじめました》でおなじみのシンガーソングライター芸人、AMEMIYAさん。
彼が2011年に発表したアルバムに収録された《この売り場から一等が出ました》。切な~い一曲です。
詞・曲:AMEMIYA
リリー「今日はね、芸人さんでAMEMIYAさんっていう人いるじゃないですか」
夏菜「はいはい。ねぇ」
リリー「みんなこの《冷やし中華はじめました》みたいなとこを。でもこの《冷やし中華はじめました》っていう曲も、そのあとものすごい深い話になってきます」
夏菜「あ、そうなんだ」
リリー「で、ほかにね《ご飯のおかわり自由です》とか《東京ウォーカーに載りました》とか《この売り場から一等が出ました》とか、何気なく貼ってある一言ってあるじゃないですか」
夏菜「はいはいはいはいはい。お店にね」
リリー「それを、その一枚の一言から、この人は人の人生を紡いでいくっていう」
夏菜「すごいですね。想像力」
リリー「で、俺宝くじ、なんか知んないけど毎年年末に買ってんですよ。浅井さん買わなそうじゃないですか」
浅井「……うん」
夏菜「ははははは。ためた。すごいためた」
浅井「1、2度買ったことがあるんだけど、てんで、てんで当たってないじゃないですかあれ。なんだこれみたいな感じになりますよね」
リリー「そんなかで『この売り場から一等が出ました』って、よく宝くじ売り場に書いてある」
浅井「ありますね」
夏菜「はいありますよね」
リリー「その一言を見て」
浅井「それって関係あるんかなと思うけどね」
リリー「ちょっと次収録来なかったら俺当たってたんだと思って」
夏菜「はははは、いや頼みますよそこはちゃんと来て」
♪『この売り場から一等が出ました』(2011年)
当たりますようにと 優しい声を添えて
この小さな箱で人に幸せ 配り続けて20年
誰よりも幸せを 欲しいのは私なのに
この売り場から一等が出ました
夏菜「これ、売り場のおばさんの話?」
夢見てやって来た東京 初めて付き合った人に
騙され借金背負わされ 逃げられいつしかシングルマザー
この売り場から一等が出ました
リリー「そうなんですよ。だから、この曲聴くと宝くじをこのあいだ買いに行ったときも、この売り場一等が出ましたって書いてあると、さっきも浅井さんが言ってたみたいに、やっぱ表面はみんな楽しそうに見えてるけど、みんないろんなことがあるんだなっていう」
夏菜「そこにつながるんだ。いやあ」
リリー「あるでしょ」
浅井「全然面白くなかったな」
夏菜「はは面白くな(かった)。悲しくなっちゃうこれ」
リリー「面白い曲ではないね」
夏菜「面白い曲ではないですね」
リリー「うもれうたのコーナーでした」
夏菜「ありがとうございました」
紙飛行機
アルバム『Nancy』収録
「紙飛行機」(2014)
詞・曲:浅井健一
ナレーション)最後にお送りするのは、浅井健一さんのオリジナル《紙飛行機》。井上陽水さんの作品と同じタイトルのこの曲には、今の社会へのメッセージが込められています。
浅井「まず曲があって、その紙飛行機という題名も何もなくてさあ。ほんで、曲はすごく気に入ってたから、3年ぐらいかかったんだけど出来るのに詞が」
リリー/夏菜「ええ」
浅井「でずーっと詞を探し続けとって、ほんで、そしてある日できて。で、なんか偶然、出来て。でそれで、歌詞これ題名なにしようかなと思ったときに、もうこれ《紙飛行機》しかないんだろうなって思って、つけたタイトルなんだけど」
夏菜「へぇー」
リリー「浅井さんの《紙飛行機》はでも、こう、前向きな、歌ですよね。なんかこう」
浅井「俺前向きな、歌しか歌いたくないんだよね」
夏菜「うーん」
浅井「後ろ向きな歌は歌いたくないなあ」
紙飛行機(浅井健一/2014年)
Vo. G. 浅井健一
Dr. 椎野恭一
Ba. 皆川真人
Vl. 岡村美央
Key. & Cho. 福士久美子
/* YouTubeにオフィシャルMVがありました:
浅井健一 "紙飛行機" (Official Music Video) |SPACE SHOWER MUSIC(2014/06/10付)*/
アフタートーク
夏菜「なんか、もう聴いた瞬間にこう、その世界の中にぐるぐるぐるぐる、渦巻きながら取り込まれる感じでしたね」
リリー「さっきの浅井さんの絵本を見てたら」
夏菜「そう私も思った」
リリー「あのなんか映像をこうなんか見ながら」
リリー「でもその、さっき浅井さんがその、前向きなものじゃないとやりたくないって、言ってた意味がすごくわかりましたね」
夏菜「うん」
リリー「まあ今後というか、音楽に関しては、50歳になられてって何かそういうことで節目を感じてらっしゃるわけでもないでしょうけど」
浅井「いや、50はやっぱでかいですよね」
夏菜「あそうですか」
50歳をむかえて思うこと
浅井「時間が、あともうあんまりないなと思ったんで、思い始めたかな。だから、その…いい曲と、やっぱりすごいいい、ライブを、やりたいなって思うだけかな」
リリー「浅井さんでも時間がないなあなんて思うんですね」
浅井「まあちょっと、大げさだけどね」
リリー「たとえば絵だって、あと何枚描けんのかなとか」
浅井「そうだね。あと何回月を、ねえ、まじまじと見ることがあるんだろうね人生上」
リリー「ね。そうなんですよ」
エンディング
夏菜「じゃあ最後にレコード盤にサインをしていただきたいと思います」
サイン
夏菜「いやあかわいい。ありがとうございます。じゃあちょっと、はい、いただきます。飾らせていただきたいと思います」
The Covers #30
#学生街の喫茶店
#紙飛行機
Kenichi Asai
夏菜「またぜひ来ていただけるとうれしいです」
浅井「ありがとうございました」
感想
「ベンジーはいつも正しい。何ひとつ間違っていない」という、あるイカレた女の言葉を思い出しました。
おわり
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