こんにちは。
タイトルの前後に【悲報】とでも付けておけば、薄っすいニュースまとめサイト風に仕上がりますが、既に記事として十分にゲスいので、やめました。
この記事で言いたいこと
3つあります。私がいつも述べていることです。
- 間違いは豊かだ。
- 間違えたなら訂正すればいい。(つまらないけど)
- 間違いを「なかったこと」にしたがる社会はつまらない。
そんな持論を、きゃりーぱみゅぱみゅさん(以下、「きゃりーさん」と表記します)の間違い英文ツイートを引き合いに語ります。
補注:きゃりーさんと私
はじめに、自身の立ち位置を示すために書いておきます。
私がツイッターを始めて最初にフォローしたのは、きゃりーさんのアカウント(@pamyurin)でした。アンテナを張っておくべき「注目の人」筆頭だったからです。
彼女のどこが「注目の人」筆頭かというと、えらくハイセンスなところと、恐ろしくクソダサいところの渾然一体っぷりです。私にない新世代の感覚がして、面白いです。彼女の多様なセンスから得られる面白さは、今もフォローし始めた当時からさほど弱まっていません。
1.間違いは豊かだ
間違いは豊かです。
「間違っている」という、その事実そのものからいろんな情報が得られるからです。
「間違いは豊か」の実例:I’m enjoy
きゃりーさんが夜中に、こんなツイートをしていました。
テキストにもしておきます。※強調は引用者
Thank you! Ariana!! I’m enjoy my life
英文が間違っています。
間違いからわかること
くり返します。間違いは豊かです。いろんなことがわかります。
たとえば上の間違いからわかるのは、きゃりーさんの学力の程度です。
反対から言えば、正しいことはクソつまらないです。間違いよりも情報量が少ないからです。
解説:正しいことのクソつまらなさ
無粋の極みですが、
I’m enjoy my life
というきゃりーさんの英文の間違いっぷりを解説しておきます。
be動詞の現在形(am)の後ろに、動詞が原形(enjoy)でつながることはありません。英語の文法を逸脱しており、英文のていをなしていません。かなり学力の低い部類に属する間違いと言えます。
わかりやすく言えば、偏差値40未満の間違い方です。
もし「I’m enjoy …」を正しく言いたいなら
クソつまらない解説をつづけます。
be動詞に続けたいのなら、
- I’m enjoying my life.
と動詞を分詞(ここでは-ing形)の形にしなくてはいけません。これで現在進行形となります。
なんですが、恐らくここで最も適切なのは、
- I’ve been enjoying my life.
でしょう。私ならそう書きます。現在完了進行形です。
いま現時点での状況だけでなく、その動作・状況が一定の期間継続しているという趣旨も伝えたい場合、これが時制として最も適切だと思います。
コンテキストの補足
いちおう簡単に文脈を補っておくと、元のツイートは、こちらのツイートに続くものでした。
アリアナグランデちゃんから動画をいただいたよ!ありがとう❤️❤️❤️❤️
— きゃりーぱみゅぱみゅ (@pamyurin) 2015, 1月 30
アリアナ・グランデ(@ArianaGrande)さんが彼女のファンらしく、SNS上でのメッセージ交換があったようです。
アリアナさんからこんなリプライも出ていました。
あなたはとてもかわいい! だいすき。♡ “@pamyurin: アリアナグランデちゃんから動画をいただいたよ!ありがとう”
— Ariana Grande (@ArianaGrande) 2015, 1月 31
これも「正しいことのクソつまらなさ」の一例
蛇足ながら、現在完了時制を使うと、たとえばこんな風にも言えます。
To me, KPP, Kyary Pamyu Pamyu, has been the most entertaining celebrity to follow on Twitter for years. She has been bringing me a lot of fun.
Yes, I’m serious.
参考訳:
(私にとって、「KPP」すなわちきゃりーさんは、ここ数年のあいだツイッターでフォローすべきおもしろ有名人の筆頭。きゃりーめっちゃ面白い。
いや、マジで。)
つくづく、面白くも何ともない話でした。
2.間違えたなら訂正すればいい(つまらないけど)
間違いは豊かさの表れでもあるとはいえ、世のあらゆる間違いが間違いのままでOKというわけにもいきません。
その場合、第一に検討すべき選択肢は
- 改める。
ではないでしょうか。
間違えていたとわかり、そのままではまずいと判断したなら、訂正するのが最善の対応策だと思います。
訂正されてきた間違いの道筋は、大げさに言うならば、人類の共有財産です。
不可解な対処
さて、先ほどのきゃりーさんの「間違いツイート」を画像で紹介したのは、現在は削除されているためです。
私に言わせれば、「削除」は不可解な、そしてまずい対処です。
削除されたツイートの痕跡をたどる
元のツイートが私のでっちあげではなく、確かに一度きゃりーさん本人のアカウントから発せられたことは、ついっぷるトレンドなどに残る「痕跡」から確認できます。
あわせて、元ツイートへの反応と思われるものも3つ収集しておきました。傍証的な位置づけとして連ねておきます。
i’m enjoy https://t.co/wE8ydvsFBb
— gabi (@ererism) 2015, 1月 30
I’m enjoy my lifeて言葉何かいい✨
— さくら (@sakuranamiki440) 2015, 1月 30
I’m enjoyて何、、、
— もえちゃん☻しばらくライブない (@moeroooy) 2015, 1月 31
それぞれどういう意図による発信か、その解釈は各位に委ねます。
なぜ「削除」だったのか?
ここで考えるべきは、なぜ彼女は間違った英文の入った投稿に対し「ツイート削除」という選択をしたかです。
私の感覚で言えば、受けた指摘に応じて
- 英語間違えてた。てへぺろ
ぐらいに追ってつぶやいておけば済むレベルの案件です。間違いから学力の程度がうかがえるからといって、それが何だというのでしょう。
彼女が国内外から多くの支持を集めている理由は、決してその学力の高さまたは低さではないはずです。間違いによって名誉が著しく毀損されるとも思えません。なのになぜ、ツイートを元から削除してしまうのでしょうか。
まるで「なかったこと」にしたがっているようです。
彼女を嫌っているアンチに揚げ足を取られ、攻撃材料となる「餌」を与えたくなかったのでしょうか。
あるいはほかに何か私の想像を超える事情があったのか、それとも何もなかったのか。
クールジャパンの一角を占める「kawaii文化」をびた一文たりとも担っていないおっさんにとって、きゃりーさんがツイートを削除してしまったその真意・真相はまったくの藪の中です。
それがどういう事情だったにせよ、間違いのあったツイートを彼女が削除したという事実が、私にはただただ悲しいです。
3.間違いを「なかったこと」にしたがる社会はつまらない
一段と推測の域に入ってしまいますのでその要因分析を進めるのは控えますけれども、間違いを「なかったこと」にしようとする作用の働いている社会は、本当につまらないです。
クールジャパンのおっさん文化の一翼を担っている私は私で、面白い方へ向かいたいです。
おわりに
きゃりーさんの間違いを盛大にネタにしている最大の主体は、もちろんこの私です。
ご静聴ありがとうございました。
コメント
クソつまんないこと書いてますね
あなたの気持ち悪い顔が浮かんできました
勝手な想像ですのでこれは聞き流してください。