こんにちは。
「Vocalist」徳永英明は、「歌姫」中森明菜に片想いしているのではないか。そんな説をでっちあげています。(1)のつづきです。
2人の接点を探り、引きつづきでっちあげていきます。女性週刊誌なら、煽り文句はさしずめ「20年愛」でしょう。
「Vocalist」徳永英明、「歌姫」中森明菜への「20年愛」
始まりは1994年
☆ミュージックフェア☆出演 中森明菜・徳永英明☆|80sの部屋(2006/03/21付)
によれば、お2人は1994年に「ミュージックフェア」で共演されています。
既にそれ以前の80年代にも歌番組で共演したことはあったでしょうけれども、この情報は次の2点で重要です。
- 1対1の「さし」での共演であること
- 中森がアルバム「歌姫」をリリースした年であること
番組では、2人で徳永さんの《最後の言い訳》を、また中森さん単独で「歌姫」収録曲の《片想い》などを歌ったようです。
ある意味で、ここが「Vocalist」プロジェクトのスタート地点だと言えそうです。
2005~2007年
2005年からの3年間に、徳永さんは女性歌手の楽曲のカバーアルバム「Vocalist」「2」「3」を続けて発表します。
このなかに、先に中森さんがカバーした曲、また彼女の持ち歌が、合わせて7曲あります。具体的には、
- Vocalist
- 駅
- 異邦人
- 秋桜
- ダンスはうまく踊れない
- Vocalist 2
- セカンド・ラブ
- シングル・アゲイン
- Vocalist 3
- 桃色吐息
です。
まさに「歌姫」中森明菜への
届かぬ思い伝えられずにいた
震える気持ち 押えられずにいた
《I LOVE YOU》(1992)です。
それを知ってか知らずか、中森さんの側はつれないものです。徳永さんの“ラブコール”に対し、まったくの無反応を貫きます。
2008年:稲垣ショック
事件は2008年に起こります。
「中森明菜、稲垣潤一のデュエットカバーアルバムに参加」です。
しかもこのアルバム、「女性歌手とのデュエットによるカバーソング集」というコンセプトにもかかわらず、中森さんの参加トラックは、あろうことか稲垣さんの持ち歌である《ドラマティック・レイン》(1982)です。
♪男と女 ドラマティック
これは大打撃です。
2010年:失意
そんな稲垣ショックのせいでか、2010年発売の「Vocalist 4」に、「歌姫」ソングは1曲も入っていません。
ジャケット写真も、失望を隠せない姿にみえます。
中森さんも、2009年以降は活動休止状態が続きました。
いちばん大事なものが いちばん遠くへいくよ
こんなに覚えた君の すべてが思い出になる
と、共演したミュージックフェアで自分の持ち歌《最後の言い訳》(1988)をデュエットしたのも遠い昔です。
2012年:不屈
失意の時期を過ごしながらも、徳永さんは屈しません。「Vocalist Vintage」でその不屈ぶりを示します。
なんと、中森さんの「歌姫」ソングから4曲もカバーしているのです。以下が該当曲の一覧です。
- 悲しい酒
- 夢は夜ひらく
- 伊勢佐木町ブルース
- 恋の季節
ちなみにこちらのアルバムに収録されています。
2014年:変化
2014年になって、依然として消息の聞こえない「歌姫」から、オールタイムのベスト盤が発売されました。
ここに、小さなサインがありました。これまでの2人の動向を注意していなければ気づかないほどの、ごく微細なサインです。
それは収録曲とその順序に隠されています。
このベスト盤、
- ダンスはうまく踊れない
- 愛染橋
- 桃色吐息
- シングル・アゲイン
- 秋桜
- 異邦人
- (以下略)
と、冒頭から6曲中の5曲を、後から徳永さんもカバーした「Vocalist」ソングで埋めているのです。
徳永さんサイドが、この並びを《未来予想図II》のブレーキランプ5回的なサインと取るのは早計というものですが、何らかの肯定的なメッセージと受け取っても差し支えはないはずです。
2015年:いまココ
同じ1月に、「Vocalist」「歌姫」それぞれが、最新のアルバムをリリースします。
ここでも徳永さんは、
- スローモーション
- Woman “Wの悲劇”より
の2曲を追ってカバーしています。
前者は言わずと知れた中森さんのデビュー曲、後者はライブ録音版として前年の「歌姫」オールタイムベストに収録されていた曲です。
一方、中森さんも
このアルバムに、徳永さんが既にカバーされている
- ハナミズキ
- 雪の華
- やさしいキスをして
の3曲を入れています。
このアルバムよりも前に「Vocalist」ソングを中森さんが後からカバーしたのは《なごり雪》ただ1曲だった事実を鑑みれば、これはごく些細なことに見えて、一歩以上の大きな歩みよりです。
「Vocalist」と「歌姫」の今後の展開に目が離せません。
♪男と女 ドラーマティーーック レイン
それは稲垣潤一さんの歌
謝辞
各アルバム/シングルのリリース年月日と収録曲データについては、次の各サイトを参照しました。謝意を表します。
ひとまず以上です。
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