こんにちは。
子供相手に傾けた無用なうんちくを記しておきます。
「おかあさんといっしょ」の歌に関する話ですが、この文中に「おかあさん」はびた一文出てきません。そんな母親不在の記事です。
冬の娘 リッカロッカ
♪わたしはふゆのこ リッカロッカ
小学3年の娘が歌っていました。
この歌でした。
冬の娘 リッカロッカ(NHKおかあさんといっしょ)
横山だいすけ・三谷たくみ(NHKおかあさんといっしょ)
¥250
《冬の娘リッカロッカ》 作詞は大島亜佐子(@asakosen)さん、作曲は櫻井映子さん。
調べてみると「おかあさんといっしょ」2014年1月の「今月の歌」だったようです。
リッカロッカの無用すぎるうんちく
リッカロッカは日本語
リッカロッカって何語? と聞かれました。
日本語だよと答えて、こんなことを語ってあげました。
ロッカ
ロッカは漢字で書くと「六花」。これは雪のことです。きっと、雪の結晶の形を指しているのでしょう。
あのお菓子屋さんと同じ
娘も大好きな北海道のマルセイバターサンド。
作っているのは六花亭製菓です。もちろん娘は六花亭の名前も知っています。なので、六花亭のロッカだよと教えてあげました。
マルセイバターサンドは、一時期あまりに頻繁にせがまれるので、同社サイトの各地の催事情報をたびたびチェックして近郊まで買いに回ったものです。川口・浦和・春日部、船橋のデパート全部行ったなあ。
通販は送料がかかりますが、その手間と比較するとどっこいどっこいかもしれません。
そんな脱線話もバターサンドしつつの、リッカロッカに戻ります。
リッカ
リッカも日本語です。「六花」のもうひとつの読み方です。
辞書(広辞苑)には
りっか【六花】
雪の異称。六出花(りくしゆつか)。むつのはな。
とあり、「りっか」の方で見出し語が出ています。
六の読み方:「ろく」「りく」
漢字の「六」は、「ろく」とも「りく」とも読めます。
広辞苑「ろく」に、
ろく【六】
(呉音。リクは漢音)
と説明されています。同じ字でも、国によって読み方が少し違っていたわけです。
「りく」と読む「六」の例
多くはないですが、日本語の中でも「六」を「りく」と読む例はあります。たとえば、東京の駒込にある庭園「六義園」の読み方は、「りくぎえん」です。
東京都公園協会 > 六義園
六をりくと読みます。
雪は六?
さて、雪=六角形かというと、案外そうでもないのです。
事実は後に詳しく述べるように、立体的の構造のもの、あるいは不規則な形のもの、あるいは無定形に近いようなもの、即ち見た眼には汚い形のものが非常に多いのである。
と『雪』(1938)に書いたのは、中谷宇吉郎(1900-1962)です。青空文庫版なら無料で読めます。
『雪』
中谷の有名な言葉「雪は天から送られた手紙」もここにあります。
雪の結晶は、天から送られた手紙であるということが出来る。そしてその中の文句は結晶の形及び模様という暗号で書かれているのである。
これは、次のような趣旨が込められている言葉です。※下線は引用者
雪は高層において、まず中心部が出来それが地表まで降って来る間、各層においてそれぞれ異る生長をして、複雑な形になって、地表へ達すると考えねばならない。それで雪の結晶形及び模様が如何なる条件で出来たかということがわかれば、結晶の顕微鏡写真を見れば、上層から地表までの大気の構造を知ることが出来るはずである。
また、こちらは、宇吉郎による雪の研究|中谷宇吉郎雪の科学館 からです。
温度と水蒸気量の値を変えれば結晶の形が違ってくることがわかり、2つの条件と形の関係を1つの図(図3。後に「中谷ダイヤグラム」と呼ばれる)にまとめました。
中谷の研究成果の一端が、「中谷ダイヤグラム」という形で一覧出来ます。
※画像は、中谷宇吉郎による雪の研究|中谷宇吉郎雪の科学館 より
込み入ったことはまだ難しいでしょうから、雪っていろんな形があるんだよとお話をしてあげました。
おことわり
実のところ、「おかあさんといっしょ」の《冬の娘リッカロッカ》を愛唱していたのは、娘でも小3でもありません。しかしそこをざっかけなく明かしてしまうと配偶者ほか関係の各方面に支障が出るため、そのように書いております。ご了承ください。
さよならまたね またいつか
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