日本の人口減少問題を5秒で解消する方法

こんにちは。いろいろひっくり返してみました。

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この記事で言いたいこと

  1. 記述を書き換えれば、日本の人口減少問題など5秒で解消できます。
  2. ライト、ついてますか―問題発見の人間学』(邦訳1987)は素晴らしい本です。
  3. たまには物事をひっくり返して眺めてみても、損はないと思います。

1.人口減少問題を5秒で解消する

日本には深刻な人口減少問題があるといいます。2010年をピークに日本の総人口が減少に転じているためです。

しかしこの問題は、記述をこう書き換えることで5秒で解消できます。

  • 日本の総人口は減少し、適正規模に向かっている。

ザッツ・オールです。問題は消えました。

現実の話だが

もちろん、日本の人口減少は既に始まっている現実です。事象の記述を書き換えたところで、人口が減ってゆくことに変わりはありません。

その現実に対し、何一つアクションを打たなくていいとは、僕も思いません。

しかしそのアクションとは、「問題への対策」ではなく「環境変化への適応」と呼ぶべきものです。

というようなことを、こちらの提言を見て思いました。

日本創成会議
> 提言「ストップ少子化・地方元気戦略」(PDF)|要約版(PDF) (2014/05/08付)

2.「問題」を考える

言葉遊びと思うでしょうか。違います。

まず「問題」について考えましたか? と申し上げているのです。

ものの本にはこうあります。引用します。※下線は引用者

未熟な問題解決者は、きっと解くべき問題を定義する時間を惜しんで解答に飛びつくものである。経験を積んだ問題解決者すら、社会的圧力にさらされると、この「急ぎたい」という気持ちに負ける。負けてしまえば、解答はたくさん見つかるが、それが解くべき問題の解答だという保証はない。みんなが自分の好きな解答を採用させようとしてきそい合い、他人の頑固さを攻撃し、違った視点もあり得るということに気づかない。(pp.6-7)

このくだりに限らず、「問題」について考えるにあたり、ここまで示唆に富んだ本を僕はほかに知りません。

おすすめします。

誰の問題か?

そんな『ライト、ついてますか』に再三出てくるのが次のフレーズです。

問題を抱えているのは誰か?

それは誰の問題か?

ですから、こう問うことができます。

  • ここで問題を抱えているのは誰か?
  • 日本の人口減少は、誰の問題か?

というか、あんた誰?

不満なのは、提言をリリースした日本創成会議のサイトには、「About Us」も「Our Mission」も記されていないことです。

人口減少問題検討分科会とは(PDF)に、提言を取りまとめた分科会のメンバー一覧はあります。しかしその会を誰が編成したのか、何のために仕掛けているか、サイトを見ても何も書いてありません。

関係各位にひとつお尋ねします。

「人口減少問題」とは、誰の問題なのでしょうか?

3.たまにはひっくり返そう

ついでに八つ当たりします。

粉飾してコペルニクス的転回と言い換えておきます。

序・気に入らない前提

日本の少子高齢化を語る文脈で僕が気に入らないのは、しばしばこういう図が出てくることです。

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※画像は、財務省 >「日本の財政を考える 平成20年9月」>人口ピラミッドの変化(拡大画像)

ポンチ絵(←霞が関用語)なので図式的表現として細かい話を切り捨てていることも理解できますが、イラッとします。

か弱き大人の代弁者として

老人の一員として気持ちベースのみで申し上げますと、老いたりとは言え若者になど支えられたくありません。

かなうなら逆に支えてやりたいぐらいです。

老人を支えるなどというくだらないことに、多くの前途ある若者の労力を割くのは、社会にとっての不幸です。その不幸の程度は、戦争に匹敵すると言っても過言ではありません。

もちろん、自分の納税額以上の公共サービスを享受することで、「現役世代」から間接的に支えられている自覚はあります。

「高齢者=社会的地雷」なのか

さらに言えば、この種の公的統計で65歳以上を「高齢者人口」「高齢世代」とするのはまだしも、対置して15~64歳を「生産年齢人口」「現役世代」としていることが気に入らないです。

  • 高齢者 - 生産年齢
  • 高齢 - 現役

なんでこいつらが対概念になるのでしょう。

高齢者は生産したり、現役であったりしてはいけないのでしょうか?

ここでは老年層・高齢者層を、まるで地雷を踏んだ負傷兵であるかのように扱っています。もっと言えば、社会のお荷物扱いレベルをも通り越して、老人そのものをまとめて地雷扱いです。

そういう世界観を指して、僕は「高齢者=社会的地雷」観と呼んでいます。

気が向いたら別途記事にします。

1)人口ピラミッドをひっくり返す

気に入らないので、こちらに八つ当たりしてひっくり返します。

国立社会保障・人口問題研究所から、2010年の人口ピラミッドです。

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こいつを天地ひっくり返してやります。

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上が0歳、下が100歳です。

老骨にむち打って、高齢世代が若年層を支える構造です。これでどうだ!

推移図もひっくり返す

同じく国立社会保障・人口問題研究所のサイトで、将来の推計値も含め1920~2060年の人口ピラミッドがGIFアニメ画像になっていました。転載します。

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こいつもひっくり返してやります。

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これこそが、日本の「正しい」人口動態です。

わかったかコノヤロー

2)日本列島もひっくり返す

勢いで、Googleマップを使って日本列島をまるごとひっくり返してやりました。

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ひとたび海の方に目を向けたとき、ロシア、北朝鮮、韓国、中国にとって、日本列島がどんだけ「目の上のたんこぶ」かがよくわかります。

もう一段階拡大。

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見たことのないエキゾチック、エキゾチックジャパンです。

まさに、天地がひっくり返ったかのようです。

ジャパ~ン

次回予告

この記事ではふれませんでしたが、僕は人口ピラミッドに対してひとつ大きな不満があります。

それは、「人口ピラミッド」という名前のくせに全然ピラミッドになっていないことです。

つづく

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