こんにちは。名前を研究しています。
この記事で言いたいこと
1)昨年(2013年)の11月に、千鳥の「ノブ」さんが「ノブ小池」に改名されました。それで僕にとってひとつよかったことがあります。
千鳥の2人の名前を間違えなくなったことです。
2)言語化されにくく、普遍性にも乏しい領域ですが、顔にも「名前」があります。漠然とでも、その人の顔に「合う名前」「合わない名前」というものが存在するように思います。
ともかく「ノブ小池」と改名されたことによって、千鳥の2人の顔と名前の不一致が解消されました。
千鳥 (左)大悟 (右)ノブ小池
※画像は、吉本興業 > 芸人プロフィール > 千鳥 より
おさらい:「ノブ小池」への改名の経緯
改名への経緯を簡単に振り返ります。
1)改名の決定
「ノブ小池」への改名が決まったのは、ロンドンハーツ3時間SP(2013/11/19 19:00-21:48 OA)でのことです。「有吉先生のタレントマジ進路相談」のコーナーで決まりました。
ORICON STYLE の記事から引用します。
千鳥は、同番組の人気企画「有吉先生のマジ進路相談」に出演し、関東での人気が上がらないことを相談。それを聞いた有吉弘行は「(関西での)実績があるんで、何かきっかけが必要」と指摘し、「くりぃむしちゅーさんが海砂利水魚から改名して売れた」と過去の成功例を挙げ、改名を提案した。
出所:千鳥・ノブが「ノブ小池」に改名 「ロンハー」で発表(2013/11/19付)
2)「小池」の由来
「小池」の由来はこちらです。同じ記事からです。※下線は引用者
さらに、ノブが過去に同番組内で、元ビーチバレー選手でタレントの浅尾美和から自身の芸名を「小池さん」と呼ばれたことから、有吉やMCのロンドンブーツ1号2号の田村淳から「ノブ小池」への改名を推され、最後は渋々納得し正式に決断した。
番組ページのバックナンバーでその放送日を確認してみました。こちらの企画でした。
- 『出て来いオレの名前~アノ人の何番目芸人~』(2013/04/09 OA)
「命名者」浅尾美和さんのコメント
「命名者」の浅尾美和さんは、改名発表の翌日付のブログに、このように書かれていました。
千鳥のノブさんが、ノブ小池に改名されたと聞いてすごく驚いています・・・( ̄□ ̄;)!!
私が小池さんと言ってしまったことがきっかけみたいなのですが・・・
(略)なぜかあの時は小池さんとしか名前が出てこなかったのです
ノブ小池さん|浅尾美和オフィシャルブログ(2013/11/20付)より
無意識という「マーケット」の声
すごく面白い記述です。その時の浅尾さんは、ほとんど無意識に、顔の印象からセンス・直感だけで名前を答えたことを意味するからです。ある種のマーケットリサーチ的な命名とも言えそうです(n=1ですが)。
浅尾さんの直感から出てきた、千鳥・ノブさんの顔の名前は「小池さん」という答え。「正解」とまで断言できないにせよ、あながち的外れな答えでもありません。僕はそう思います。
というのも、僕は「ノブ」が「ノブ小池」になって以来、千鳥の2人の名前を間違えなくなったからです。
理由は、「顔」と「名前」の不一致
僕の場合、改名前の「大悟」と「ノブ」の2択で答えるなら、千鳥の
- 大悟さんの顔の名前は「ノブ」
- ノブ小池さんの顔の名前は「大悟」
だったのです。顔と名前がなかなか合わなかったです。何かと取り違えがちでした。お2人の名前が、お2人の「顔の名前」ではなかったから、むしろ名前が逆に付いていたからです。
しかし「ノブ」が「ノブ小池」になったことで、その不一致が解消されました。
間違えなくなったメカニズム
つまりこういうことです。再びプロフィール画像を借りて述べます。
お2人の顔の名前を、「大悟」「ノブ」「ノブ小池」の3つの選択肢から選ぶとします。
僕の場合、まず、向かって左側の男性の「顔に合った名前」の順位は、こうなります。
- ノブ
- 大悟
- ノブ小池
正解は「大悟」なんですが、僕の感覚では、この人の顔の名前は「大悟」よりも若干「ノブ」っぽいのです。
しかし2と3の間は大きく空いています。3番目はむしろ選ばない答えです。この人の顔の名前は「ノブ小池」ではありません。違います。
一方、右側の男性の「顔に合った名前」の順位はこうです。
- ノブ小池
- 大悟
- ノブ
3択なら迷わず「ノブ小池」です。2と3の差はごくわずか。しかし、1は2よりも有意に上回っています。
間違えなくなったメカニズムを分析すると、このような相互作用の結果だと言えそうです。
「ノブ」と「大悟」の2択では間違えやすかったです。しかし、「ノブ小池」と「大悟」では間違えようがないです。
完全に「人それぞれ」ではない説
このあたりの感覚は個人差もあるとは思いますが、完全に「人それぞれ」かというと、それは違う気がします。
昔の職場で、「ノブ小池」のケースと似たような経験があるからです。
同僚の田中くんの話
昔、田中くんという同僚がいました。ぼそぼそとしゃべる、大人しい感じの人でした。そんな田中くん、ぼそぼそした口調で「あまり名前を覚えてもらえない」といいます。
僕はこう答えました。「そりゃ田中くん、田中って顔じゃないもん」。そして田中くんのことを、彼の顔の見たままに「黒岩くん」と呼び始めました。
すぐに、職場での彼の呼び名は黒岩になりました。
まとめ
「顔と名前が一致しない」の何割かは、事態を正確に言い表せていません。
その何割かを正確に記述するなら「顔に名前が一致していない」です。
すなわち、名前を覚える側の問題ではなくて、本当は、名前の付いている側の問題だということです。
ご静聴ありがとうございました。
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