「天声人語」の戦後第1回目、それ敗戦責任論?書き写して分析してやったぜぇ

ヤシちゃんだぜぇ。今あえてこれでいくぜぇ~

はじめに:原点回帰のワイルド

ヤシちゃん、このあいだワイルドなヒマの過ごし方をしに、図書館に行ってきたぜぇ。

図書館に行って、昭和20年の朝日新聞の縮刷版から1面コラム「天声人語」の第1回目を書き写してきてやったぜぇ。

前日までは「神風賦」という名前だったぜぇ~。

読めないぜぇ~

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※「天声人語」の変遷と主なできごと & 前半部の拡大図
出所:天声人語Web

というわけで

調べごとがあって図書館で敗戦直後の朝日新聞を見ていましたら「天聲人語」の文字が目に留まりました。まあこんな頃からと、どこからやっていたのかとさかのぼって見てみると、1回目は、昭和20(1945)年9月6日(木)付(第21369号)にありました。ちなみにこの頃の朝日新聞は1日分が表裏2ページです。

Webは終了

なお、上の情報の引用元である天声人語Webですが

天声人語webは2013年12月27日をもって閉鎖いたしました。

ということで現在「朝日新聞デジタル」へ統合されているみたいです。近いうちにリンク先が消えてしまう可能性もあるので画像をいつもより幅広めに引用しておきました。

「戦後」の1回目

調べてみると、厳密には「戦後」の1回目だったみたいです。天声人語Webより。

天声人語が紙面に初めて登場したのは、日露戦争が始まる直前の1904(明治37)年1月5日。

元の名前に戻った格好なのですね。

敗戦責任が話題に

さて、その復活「天声人語」の第1回目では、敗戦責任を話題にしています。要約するとこんな感じです。

要約(その1)

(1)東久邇宮首相がこう言った(2)「みんな敗戦の反省しな」(3)その通り(4)責任の取り方はいろいろ(5)逆の取り方もあり(6)責任感じろ、感じ方いろいろで(7)「民族の底力もあるぞ」(8)高い政治を欠いたのも反省点(9)日本の再建には政治基盤が必要(10)今日から天声人語でよろしくどうぞ

論評

「天声人語」の復活第1回目から、既に今日のキャラクターイメージそのまま、持ち芸全開の感があります。

エビデンスも論証構造もほとんど見られないぜぇ~。いちいち「なんで?」って問えるぜぇ。

そしてこう言えるぜ。「だからなに?」

何か言っていそうな雰囲気だけ出して、実のところ何も言ってないのと一緒だぜぇ~

ワイルドだろぉ~

要約(その2)

「だからなに?」を追求し、現代文の問題風に10字にまとめれば、

天声人語をよろしくね(10字)

結局言っているのはこれだけです。

天聲人語(昭和20年9月6日付)

以下、戦後第1回目の天声人語の全文を書き写して引用します。

  • 声は旧字体の「聲」でした。
  • 区切りの▼ごとに整理番号をつけています。原文にはありません。
  • また、漢字の字体は一部現代のもので代用しています。

(1)東久邇首相宮殿下には、切々數千言をもつて、大東亜戦争の結末にいたる経過と敗戦の因つて来る所以を委曲説述され、今後の平和日本創造の方途を示された

(2)▼『敗戦の因つて来る所は、もとより一にして止まらず今日我々が徒らに過去に遡つて誰を責め何を咎むることもないが前線も銃後も、軍も官も民も國民盡く、静に反省する所がなければならぬ』

(3)▼その首相宮殿下御言葉の通り敗戦の責任は齊しくこれを負荷すべきである

(4)▼たゞこの大いなる責任に対して、何をもつて、酬ゆべきか、刃をもつて自ら命を絶ち罪を天下にわびるものもあつた。また黙して、その職を退くのも責を引く途といへるであらう

(5)▼退いて責を引くよりも、進んで、今後の残事に献身することこそ責任を知る方途であるといふ論もたつ

(6)▼この重大事に直面して責任を身に犇々と感じないものは日本國民、一人としてあるはずがない。その責任の感じ方、また、引責の方法について考へ方は、各人に信ずるところがあり、それを、とやかくあげつらうべきでない

(7)▼首相宮殿下は、また、征戦四年、一億國民の敢闘の意力、盡忠の精神力を指摘され、それを永く記憶さるべき民族の底力と呼ばれた

(8)▼この底力をもつてしてなほかつ敗戦を見るにいたつた今次戦争を何故戦はねばならなかつたかについて、われ/\は、深き想ひを致さねばならぬ。われ/\は、戦争の上にあるべき高い政治について、聡明と努力を缺いてはなかつたか

(9)▼世界は挙げて、この戦争を契機として形容実質ともに大変轉を遂げつつある。この世界政局に棹さしてゆく日本再建の発起にまづ確固たる政治基盤の樹立が求められる

(10)▼首相宮殿下は、特に言論洞開を強調遊ばされた。この御言葉を戴いて、本欄も「天声人語」と改題し、今後ともに匪躬の誠心を吐露せんとするものである。

もう書き写しません。

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