こんにちは。緊急報告です。
あまたのホテル・飲食店のメニューで表面化している食材の偽装・虚偽表示の問題を受けて調査したところ、とんでもなく悪質な事例を発見しました。
とんでもなく悪質な偽装・虚偽表示がされているのは、県の魚です。
「県の魚」といいながら、魚ではありませんでした。
「県の魚」に偽装・虚偽表示あり
日本全国47の都道府県のうち、21の県では「県の魚」を定めています。全国知事会の「シンボル一覧表」のページで一覧を参照できます。
それら21県のうち、6県で計7種が、魚でないものを魚としている偽装と判明しました。
以下、具体的に示します。
偽装・虚偽表示の「県の魚」一覧
富山県
県のさかな ブリ シロエビ ホタルイカ
富山県 > シンボル
福井県
県の魚 越前がに
荒々しい日本海でつちかわれ、福井の味として広く定着しており、冬の味覚の王者として親しまれています。
(福井県のシンボルより)
愛知県
県の魚 クルマエビ
平成2年、愛知県水産振興大会で決議され、県の魚に選定されました。
三重県
県のさかな 伊勢えび
広島県
県の魚 カキ
広島県の県を象徴(しょうちょう) 《シンボル》 するさかなは〔カキ〕です。
ひろしまけんキッズコーナー > 広島県のシンボルってなに?
熊本県
県魚 クルマエビ
悪質すぎる!
どの県も、魚でないものをあたかも魚であるかのように、堂々と「県の魚」とうたってしまっています。
しかも一部の県では「魚」をかな書きの「さかな」表記でごまかしており、偽装の意図がより明白です。
偽装はいつから?
このような悪質な偽装は、いつから行われていたのでしょうか。リンク先および JF全漁連 > 県の魚・旬の魚 の情報を元に、制定年月日を一覧にしてみました。
- 「県の魚」の偽装開始年月日
- 富山県 平成8(1996)年10月12日
- 福井県 平成元(1989)年3月21日
- 愛知県 平成2(1990)年9月28日
- 三重県 平成2(1990)年11月2日
- 広島県 平成2(1990)年9月6日
- 熊本県 平成元(1989)年12月4日
短くて17年、長いところでは23~4年にもわたり、偽装が続けられています。
トップの責任は?
2013年10月に、グループのレストランで海老や魚卵の種類がメニューと違っていた、冷凍魚を鮮魚と表示していた、のような事例があったことを公表した阪急阪神第一ホテルグループは、これを会見でメニューの「誤表示」だと強調したこともあって大きな批判を浴び、社長の辞任にまで発展しました。しかし、同グループにしても、魚でないものを魚だとした事例はありませんでした。
したがって、上に挙げた富山・福井・愛知・三重・広島・熊本の6県については、阪急阪神第一ホテルグループのケースが問題にならないほどに悪質性が高いことは、火を見るよりも明らかなのであります。
冷凍魚を「鮮魚」として提供したホテルチェーンの社長が辞任したのなら、魚でないものを偽装して「県の魚」にしている県のトップは、どのように責任を取るべきなのでしょうか。
コメント